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占星術の留(station、ステーション)とは?意味・定義・注意点と出生図の解釈について

水星の逆行が一般の人の間にも徐々に浸透しつつある今日このごろですが、逆行現象があれば必ず発生する留(station)、ステーションについてはまだまだ詳しい解説や意味・解釈が少ないようです。この記事では、留(station、ステーション)という現象について、主に現代占星術の観点から出生図(生まれた時の星の配置)・ネイタルチャート上での意味や定義、解釈、注意点について説明していきます。

この記事の目次

占星術の留(station、ステーション)とは?定義・意味

占星術の留(station、ステーション)とは、天体が逆行する際に同じ度数で動きを止めているように見える現象です。ホラリー占星術などでは特に重視されています。

天体が留になると、個人の出生図(生まれたときのホロスコープ)ではその天体の象徴・象意・力が通常よりも強調されて現れると解釈します(善悪・良し悪しはない)。

なお、天体の留は、太陽から遠い天体の方が時期が長く、また、影響力も強いと言われています。

占星術の留には2種類ある~retrograde stationとdirect station

上の画像では、山羊座10度から逆行を開始した水星が、山羊座2度で順行に転じています。ここでそれぞれ、山羊座10度付近での留はretrograde station、山羊座2度付近での留はdirect stationです。

占星術の留には順行から逆行に転じる留(retrograde station)と、逆行から順行に転じる留(direct station)の2種類があります。

伝統占星術では、順行から逆行に転じる留(retrograde station)は悪い意味があり、逆行から順行に転じる留(direct station)には良い意味があると考えます。現代占星術の場合は吉凶の意味は特に強調されません。

出生図における各天体の留(station、ステーション)の意味と出生図の例(有名人の例)

それでは、各天体ごとの留(station、ステーション)の意味と有名人の出生図の例を記載します。

水星の留

水星が留のときに生まれた人は、マインドとコミュニケーション(思考、執筆力、文章力)に特徴があり、水星の力が強調されます。

金星の留

金星が留のときに生まれた人は、芸術への特別な才能を示すことがあります。また、人生を通じて物質的な(世俗的な)快楽への鑑識眼があったり、社交を愛する気質を示したりします。

火星の留

火星が留のときに生まれた人は、パワーや自己主張に対する特別な感覚があります。また、性的な磁力を持つこともあります。この火星がストレスフルなアスペクト(90度や180度など)の場合、個人の生活や社会生活で何らかの怒りや権力闘争・パワーゲームの問題が生じることもあります。

木星の留

木星が留のときに生まれた人は、非常に宗教的・観念的な人生を送ることがあります。あるいは、人生や仕事においてビジョンが広がりやすい・拡大志向を持っているという傾向を示したりします。

土星の留

土星が留のときに生まれた人は、粘り強さや自律心が際立っていることが多いです。また、人生や仕事の中で大器晩成型となるケースが多いです。性格の中に、何らかの重荷を背負っているかのような一種の重さ(重厚さ)がありますが、同時に驚くほど深みのある気質を示すことがあります。

天王星の留

天王星の留のときに生まれた人は、個人の自由や自己表現に対して強い関心を示すことがあります。個人天体(太陽、月、金星など)へのアスペクトやホロスコープ上での配置次第で、社会改革や社会運動に関心を示すかもしれません。あるいは、傍若無人に自分のルールを自己中心的に追及する一種の「フリーエージェント」的な存在になることもあります。

海王星の留

海王星の留のときに生まれた人は、個人天体とのアスペクトやホロスコープ上の配置によっては、芸術、スピリチュアリティ、人道主義などに繊細な感性を示すことがあります。ネガティブな形で出ると、現実逃避主義、自己欺瞞、または救世主願望などになり得ます。

冥王星が留

冥王星が留のときに生まれた人は、個人天体へのアスペクトまたはホロスコープ上での配置次第で、情熱と強い意志に突き動かされる人生を送ります。ただし、その人生が、その人を創造性やスピリチュアルな達成の高みに持ち上げることもあれば、怒りと絶望の真っ逆さまに陥ることもあり得ます。

自分の出生図の天体に留があるかどうかを調べる方法は?

自分の出生図の天体に留があるかどうかを調べる方法は2つあります。

占星術の留をエフェメリス(天文暦)を見て調べる

最も簡単なのは、エフェメリス(天文暦)を使って自分の誕生日前後の星の動きを調べることです。

私がおすすめするエフェメリス(天文暦)は、Astrodienst(astro.com)で無料で得る方法です。Astrodienstのエフェメリスはスイスエフェメリスです。

たとえば、Astrodienstを使うとこういう形でPDFのエフェメリスが出てきます。

1981年1月でいうと、木星が1月25日に、冥王星が1月27日に逆行に入ります。この前後の同じ度数になっている領域が留(station、ステーション)になります(※上の画像の黄色マーキングの付近)。

なお、日本語で手に入る天文暦(紙・書籍)もありますが、かなり高いです(数千円から数万円)。なので、おすすめはAstrodienstで自分が生まれた年のエフェメリスを取得することです。

占星術のソフト・アプリで調べる

エフェメリス(天文暦)が手元にない場合は、占星術のソフトやアプリの中にエフェメリス(天文暦)が内蔵されていることが多いので、調べてみましょう。

まとめ

占星術の留の解釈はまだまだ見逃されがちですが、有名人や著名人のチャートではよく見られる現象なので、念のためチェックしてみるとホロスコープリーディングに深みが出てきますね。

占星術の留について分かる参考サイト・文献

占星術のサイト(英語)

Tectonic Triggers: The Hidden Power of Station Points (Part 1) by Ray Grasse

占星術の本(英語)

>>>Under a Sacred Sky: Essays on the Practice and Philosophy of Astrology (English Edition)

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