[つぶやき]ヴェシカパイシスとティコ・ブラーエ~ジオセントリックとヘリオセントリックを融合させた天文学者兼占星術師

高橋ともえ

この数年間子育て中ということもあって、アウトプットよりはインプットメインでしたが、この期間中に私自身の占星術スタイルが変化しました。

産休前には進化占星術の講座を教えていたこともありますが、ヘリオセントリック占星術を取り入れたことで、大きく星に対する知識が変わってきています。

ただ、現在ヘリオセントリック占星術として知られている占星術の読み方を支持する方々は(すべてではないにせよ)、ジオセントリック占星術を否定ないし卒業すべき時代遅れの間違った視点と捉えていることが多く、そこはどうも私個人の感覚としては違うなと思うところでした。

今年2018年は、逆行祭と言ってもいいくらい星が逆行しており、その背後でヘリオセントリックの地球との会合(結び)が起きているということを知ってから、星読みにヘリオセントリックを取り入れるようになったことで、ジオセントリックとヘリオセントリックの2つがどう見たって連携していると思わざるを得ない符合を感じるようになりました。

そこで改めて、ジオセントリックとヘリオセントリックを融合させようという太陽系観を持っている先人はいないかなと思っていろいろ調べた結果、デンマーク人の天文学者兼占星術師のティコ・ブラーエ(Tycho Brahe)という人が浮上してきました。ティコ・ブラーエはケプラーの師匠筋にあたる人で、実はケプラーの功績の大半はブラーエの研究結果に基づいているとも言われています。

>>>ティコ・ブラーエについて(Wikipedia)

ティコ・ブラーエの太陽系観を要約すると、太陽は地球の周りを回っている(ジオセントリック)。ただし、その他の惑星は太陽の周りを回っている(ヘリオセントリック)。というものです。


出展:https://www.experimentarium.dk/rummet/tycho-brahe-astronomi/

これは、神秘主義者が重視したヴェシカパイシスの形と同じですね。

ティコ・ブラーエの太陽系観に基づいて占星術のチャートを創ると、

  • 太陽と月はジオセントリック
  • その他の天体はヘリオセントリック

というチャートになります。

ちなみに、一般的な天動説(ジオセントリック)の太陽系観はこちら。


出展:https://www.experimentarium.dk/rummet/tycho-brahe-astronomi/

そして、一般的な地動説(ヘリオセントリック)の太陽系観はこちら。


出展:https://www.experimentarium.dk/rummet/tycho-brahe-astronomi/

現代天文学の世界では、ティコ・ブラーエの太陽系観は否定されるものです。しかし、人間の魂の世界においては、このティコ・ブラーエの太陽系観は、ある次元の情報を分析にするには有効なものだと考えられます。

特に、ティコ・ブラーエの太陽系観を採用(復活)させている占星術師として、人智学系の占星術師であるRobert Powell(ロバート・パウエル)がいます。そして、このティコ・ブラーエの太陽系観をヘルメティックとよんでいます。

>>>Astrogeographia(英語)
>>>Sophia Foundation(英語)

Robert Powellによると、実は、このヘリオセントリックとジオセントリックを融合させたティコ・ブラーエの太陽系観は、古代エジプトの占星術でも使われていたそうです。

具体的に言うと、受胎時のヘルメティックチャートによってその人の物理的身体の特徴を読み、誕生時のヘルメティックチャートによって自我(I)の情報を読むために使われていたそうです。

一方、受胎時ジオセントリックチャートはエーテル体の特徴を読み、誕生時のジオセントリックチャートはアストラル体の情報を読むために使われていたとか。

まとめると、

  • 物理的身体・・・受胎時のヘルメティックチャート
  • エーテル体・・・受胎時のジオセントリックチャート
  • アストラル体・・・誕生時のジオセントリックチャート
  • 自我・・・誕生時のヘルメティックチャート

というように、人間の微細身体の情報は、それぞれ違うチャートを用いて解読されていたのだそうです。
※ちなみにRobert Powellはトロピカルゾディアックには否定的でサイデリアルゾディアックを使っています。

で、話が戻りますが、古代エジプト時代、自我と呼べるものを発達させていたのは一部の秘儀参入者だけ(ファラオや高位の神官)であったと言われていますので、ヘルメティック占星術はあくまで一部の人しか使わなかったと思われます。

しかし、現代の私達は一人ひとりが自我を持ち、その自我を進化成長させるという時代になっているので、単純なジオセントリックの占星術チャート(アストラル体の情報だけしか読まない)ではなく、ヘリオセントリックもしくはヘルメティックの占星術チャートのニーズが高まっているのではないでしょうか。

こんなことを最近考えながら研究をすすめています。

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ABOUT ME
高橋ともえ
高橋ともえ
星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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