2019年7月17日6:38山羊座月蝕満月~健やかな奉仕のために創造的な意見に耳を傾け自他を労わるとき

高橋ともえ

2019年7月17日6:38 山羊座で月食となります(東京時間)。この月蝕の星読みをレポートしていきます。

この記事の目次

2019年7月17日6:38 山羊座月蝕のホロスコープ

2019年7月17日6:38 山羊座月蝕の星読み

過去からの強い執着と恐れを示す冥王星は逆行中で山羊座6ハウスに滞在。サウスノードと合、土星とゆるやかに合。
長年頑張って頑張って「至らない自分」と戦ってきたかもしれません。役立つ自分、評価される自分にこだわるうちに、その態度はかたくななまでに自分の一部になり、いわば体の中の「凝り」のようなものになっています。しかし、今、自分の至らなさ・不幸な境遇・恨みやコンプレックスに対して、いったん違った視線で見ることが求められています。なぜならそれは、もはやあなたの本質ではないからです。

冥王星は、月と合。さらに8ハウス逆行中の魚座海王星と合、太陽に対してオポジション。
集団の中である種の犠牲的な役割を担わされた、と思うような出来事があったかもしれません。しかし、そうした負の境遇も含めて、本質的な浄化に向かうことができる時期が来ています。なぜなら、その浄化こそが健やかな奉仕につながるキーとなるからです。

冥王星の反対側は12ハウスの蟹座。その近くに蟹座の太陽が滞在。ノースノードも滞在。ノースノードの支配星の月がサウスノードと冥王星にゆるやかに合。
あなたが思うよりも世界は優しく、今起きているつらいことやひどいこと(のように思えること)は、自分自身の感情の揺らぎが作り出しているだけにすぎないと気付くことができる時期です。そのとき、あなたが間違って自分の一部だと思っていた「凝り」がほぐれていくでしょう。

ノード軸に対して3ハウス小惑星パラスがスクエア。
分かってもらえないと自分に自閉せずに、創造的な知見を与えてくれる複数の人の意見に耳を傾けてみるのもいいでしょう。そうすると、本当の本音に気付き、結果としてそこから浄化が始まるはずです。

このチャートの動機を表すアセンダントは獅子座、そこにジュノーと火星が緩やかに合。アセンダントの支配星は12ハウスに滞在。
自分自身をいつになく主張したいと思う時期が来ています。ただ、そのためにこそ見えない部分、今まで労わってこなかった自分をケアしていくことが求められています。

このチャートの結果を表すMC牡牛座の支配星は蟹座の金星、12ハウスに滞在。6ハウス山羊座の土星とオポジション。土星はサウスノードの支配星。
長年繰り返してきた自分自身に対してのコンプレックスを嘆く態度は、ネガティブをつぶすことによって消えるのではなく、愛ある抱擁によって労わることで消えていきます。

2019年7月17日6:38 星読みまとめ

サウスノード側に、ノースノードとサウスノードの支配星が集まっていて、そこにさらに冥王星が入っています。
日本では6ハウスにこの配置が集中している今回の山羊座月蝕。

これをぱっと見たとき、日本語の「労わる」という言葉が思い浮かびました。

6ハウスは、労働や奉仕など、自分自身を一段低いところにおいて何かに仕えるという意味を持ちます。一方で、肉体の癒しなど医療行為にも関わります。

昔から、労働と癒しがなぜ同じハウスの意味なのだろう?と常々思っていましたが、日本語の「労わる」の中に、両方が入っていることに先ほど気づきました。

「誰かのために働く」という「労働」を考えたとき、特に日本人は、その「誰か」の中に「自分」を入れることを忘れてしまいがちです。このときに、6ハウス的な労働は「呪い」になってしまいます。

しかし、「誰か」の中に「自分」を入れることを忘れなければ、いわゆる働くことの中に「自分への労わり」も当然入ってきます。

未来を表すノースノードの支配星と過去を示すサウスノードの支配星がほぼ同じ位置にやってきて、さらに冥王星とも手を組むこの月蝕では、労働を否定するのではなく、「誰のために?」の部分をしっかり見ていって、他人VS自分という対立軸を超え、労働の意味を書き換えることが促されています。

6ハウスの反対側の12ハウスは、自他の境界線のない世界。自分のためにすることは誰かのためにすることであり、誰かのためにすることは自分のためにすることである、という感覚が当たり前の世界。ここでは、誰かのための奉仕が犠牲を伴うことはない世界です。本質的な癒しは、この12ハウス側の感覚を持つことが大切です。そして、この部分から、個別具体的な実務に長けた6ハウス的な労働や自分への労わりを行うことが、今回の月蝕では重要になってきます。

12ハウス側に滞在する太陽に真っ向から照らされた状態で、6ハウス側の月が生まれ変わりと刷新を意味する月蝕を経験しするので、今回の月蝕では実際の職場や身体面で膿だしのようなことも起きてくるでしょう。しかし、その時に、自他を分けない視点からの「労働」「労わり」を行ってみると、新しい常識がインストールされるはずです。

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高橋ともえ
星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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