蠍座と水瓶座は実は連動している?~Antiscia(アンティシア)を解釈に入れる
蠍座の季節が続いていて、15日には蠍座での新月もありますよね~。私は水瓶座ステリウムの配置を持っているのですが、毎年この時期は何かと色々なことが起きやすいのです。
確かに私は蠍座アセンダントで天王星が合ですが、それにしても蠍座の季節もしくは蠍座に天体がトランジットするときに色々なことがあり過ぎるのはなぜだろう?と思っていました。
これについて、先日秋分の日に行ったグレコンお茶会で、古典占星術で使われているAntiscia(アンティシア)という技法を知り、かなり納得ができたのでこのブログでも改めてご紹介します。
※グレコンお茶会の動画はこちら。
この記事の目次
アンティシア(Antiscia)とは?
アンティシアは、夏至・冬至ライン(つまり蟹座0度と山羊座0度のライン)で鏡像関係になっている天体同士の関係性のことです。
日が最も長くなる夏至と、夜が最も長くなる冬至をつないだラインを挟んでの鏡像関係であり、一方が光なら他方は影になるという関係性です。
アンティシアとなるサインのペアは、
- 山羊座と射手座
- 水瓶座と蠍座
- 魚座と天秤座
- 牡羊座と乙女座
- 牡牛座と獅子座
- 双子座と蟹座
となります。
アンティシアの計算法はとてもシンプルです。
たとえば、水瓶座の25.16度に何らかの天体があった場合、アンティシアは、
30-25.16=蠍座の4.84度
となります。
必ず30度から当該度数を引いた度数がアンティシアとなります。
アンティシアの意味とは?
アンティシアは影という意味で、ある特定のサインと度数に天体が存在していたら同時に必ずその天体の影(分身)がどこかにできる、そのどこかにできた場所のことです。
よって、実際に占うときは、ホラリー占星術などでは必ず実際の天体の配置と同時にアンティシアの場所にも目を配るのだそうです。
また、トランジットで自分の天体のアンティシアの場所を星が動くときなどにも影響を受けると言われています。
基本的にはコンジャンクションとオポジションだけを見ればいいようですが、シナストリー(相性)ではトラインやセキスタイルも重要なようです。
ちなみに、私は水瓶座に星が過剰な人間なので、アンティシアを取ると、なんと蠍座に天体が集中します・・・。
以下は私のアンティシアチャート(左)とネイタルチャート(右)の比較です。
これを見比べてみると、実際には何らかのアスペクトを取ってない天体同士でも、アンティシアの関係になっているものが結構あるなあと思いますね。
たとえば、水星と冥王星は普通にチャートでは特にアスペクトはないのですが、オーブ1度ちょっとでお互いにアンティシアの関係にあるということになります。
アンティシアの関係には、指令側と受動側がある
実は、アンティシアの関係になるサインのペア同士には、指令側と受動側があります。
これは、古代において、速く上昇する星座と遅く(斜めに)上昇する星座があるという観察結果から導き出されたもので、速く上昇する星座としては蟹座~射手座が、遅く(斜めに)上昇する星座としては山羊座~双子座があります。
そして、速く上昇する星座は、遅く上昇する星座に対して指令を出し、遅く上昇する星座は早く上昇する星座の聞き役になるという関係性があるそうなのです。
※余談ですが、ここでいう上昇の速度というのは、ゾディアックのダンスとして知られている星座の南中高度の違いかなと思います。この点については、余談としてICとバーテックスと月を輝かせる方法オンラインミニ講座で資料をシェアしています
アンティシアの解釈は?
では、アンティシアがどういう意味があるかというと、一般的にはアンティシアの関係は「共感的」になると言われています。と言われても、理解が難しいですよね・・・
アンティシアは、ある意味では吉凶を超えるもので、感応するといってもいいのかもしれません。
もともとが、「光」と「影」という意味のアンティシアなので、単純な合とかオポジションというよりも、作用と反作用みたいな感じで連動して効果が出るような感じなのかもしれないです。
そして、その作用と反作用は、上述した指令側と受動側のサインで違ってきます。
たとえば、蠍座に太陽があって、そのアンティシアの水瓶座に金星があった場合、蠍座の太陽からの影を水瓶座の金星が受け取るということになるようです。
これは、トランジットでも同じなので、蠍座の季節に天体が動く時期は、水瓶座に天体が多くある人はたくさんのアンティシアのアスペクトを体験するということになります。
これによって、蠍座の季節にいつも、水瓶座に天体が多い私の人生で大きな転機(良かれ悪しかれ)が起きる理由が分かりました。
なお、シナストリーでもアンティシアは強いらしいです。直接アスペクトがなくても、金星や月などがアンティシアになっている間柄の人とはひかれあうことが多いようです。
そういえば私の場合・・・兄・主人・息子全員蠍座で(笑)、これまで付き合った人も蠍座に太陽か月があった理由がアンティシアという考え方を取り入れることで分かったような気がしました・・・!
私は古典占星術はそこまで詳しくはないのですが、あまりに面白いのでやはり古典の技法は研究すべきだと思っています。今、エジプトの技法とかも勉強していますが、ストレートにそれを解釈に取り入れるというよりは、古代の人が天文的な事象を観察した思考の道筋を知ることで、色々とヒントになることが多いと感じています。