2021年10月10日水星と地球の結び(ヘリオセントリック会合)と2021年11月29日水星と地球の開き~引退した船長と内部で生じつつある岩やその他のもの
2021年10月10日、水星と地球の会合(地球暦では水星と地球の結び)が起きます。これは、太陽から見て水星が地球と合になるときです。このときのエネルギーは、2021年11月29日に水星と地球がオポジション(衝、地球暦では水星と地球の開き)になるときに結果として現れてきます。
地球とある天体の会合周期はヘリオセントリック(太陽中心)の出来事ですが、ジオセントリックでも地球とある天体の会合中は、その天体が逆行するなど関連があります。
この記事では、ヘリオセントリックで水星と地球の合・衝が起きる2021年10月10日と2021年11月29日の2つの日付の水星の位置とサビアンシンボルから、2021年10月10日の地球と水星の会合の意味を探っていきます。
この記事の目次
2021年10月10日 水星と地球の会合(ヘリオセントリック、地球暦では水星と地球の結び)のときのジオセントリック水星のサビアンシンボル
水星は天秤座16度なので、サビアンでは17度になります。
- 引退した船長
2021年8月1日 水星と地球の衝(ヘリオセントリック、地球暦では水星と地球の開き)のときのジオセントリック水星のサビアンシンボル
水星は射手座7度なので、サビアンでは8度になります。
- 内部で生じつつある岩やその他のもの
2021年9月/10月水星逆行タイムテーブル
2021年10月10日の水星と地球の会合の意図と結果をサビアンシンボルから考える
会合周期は、月の満ち欠けのサイクルと同じで、新月に当たる会合(結び)のときに意図を設定し、満月に当たる衝(開き)のときに結果を受け取ります。
今回の会合と衝のタイミングでのジオセントリック水星のサビアンシンボル2つを並べてみると、
- 天秤座17度 引退した船長
- 射手座8度 内部で生じつつある岩やその他のもの
意図を表す会合・結びのときのサビアンシンボルは、引退した船長。
他者や異質なものと交わることに意欲的な天秤座ですが、そうした交流をある一定レベルで達成し、色々な波乱万丈を経験した後で、いったん自分の内側に引きこもるという度数です。
船長にとっては海に出ている船が本来の活躍の舞台ですが、海という本領発揮できる場所ではなくあえて陸に戻って引きこもる状態。この状態は一見、挫折や失敗のような雰囲気も感じさせます。
しかし、船乗りの仕事は一生続けられる仕事ではなく、老齢を迎えたときには必ず引退する必要があります。この度数の「船長」は、単なる下っ端の船乗りではなく、既に豊富な海の経験を経てきた老練な船乗りです。
海(様々な刺激と変化に満ち、ある意味ではコントロールしづらい状況)を知り尽くし、その中から豊かな経験を携えた状態(=船長)で、満を持して陸に上がる。そういう状況です。
この会合のエネルギーの結果を表す衝(開き)のサビアンシンボルは、内部で生じつつある岩やその他のもの。
ここでいう「内部」とは、地球や大地の中ととらえて、いわば造岩作用の象徴と考えてもいいですが、引退した船長の心の中ととらえた場合、この船長の心の中でそれまでの経験が叡智として結晶しつつある様子とも考えられます。
なお、シンボルでは「岩やその他のもの」と書いてありますが、はっきりと形をとりつつある岩に対して、「その他のもの」と漠然と表現されているものは何かを想像してみると面白そうです。
岩ができるところには、宝石や貴石と言われるものも生じる可能性があります。よって、「その他のもの」と表現されている何かとは、ひょっとすると単なる岩ではなく、宝石のような得難い価値あるものなのかもしれません。
2021年10月10日の水星と地球の会合のエネルギーを建設的に使うためには、これまで自分が慣れ親しんできたジャンル、それは天秤座的な他者との交流や異質なものを受け容れ調和させるというスキルが必要されるもの、あるいは単純に人間関係と考えてもいいですが、そういう「自分以外の他者」の刺激によって作られたジャンルから、あえていったん身を引いて「自分しかいない」心の内側に沈潜していく試みが吉となりそうです。そうしていくと、2021年11月29日の水星と地球の衝のころには、かつて自分が経験したことが叡智として徐々に確固たるものとして内側に育まれ、やがてはその中から価値あるものや得難い美しい宝石のようなものも生まれる兆しが見えてくるでしょう。