立冬から冬至へ~解決策として過去に悪いものだとレッテルを貼っていたことの再評価やこれが正義だと思っていたことに対する斬新なアンチテーゼを見つけるとき
2021年11月7日立冬となります。太陽は蠍座15度に入ります。2021年12月22日は冬至となります。太陽は山羊座0度に入ります。この記事では、立冬から冬至までの流れを読んでいきます。
※今年・2021年から、星の動きを西洋占星術&四季図・四立図の流れから細かく読んでいます。一般的な西洋占星術では、四季図(春分、夏至、秋分、冬至)を重視しますが、これに加えて主に東洋占星術で重視される四立図(立春、立夏、立秋、立冬)を加えた「八節」は洋の東西を問わずに存在しており、現在でも東洋系の占星術では使用されています。一方、西洋占星術ではこの技法はあまり重視されていませんでしたが、ルディアをはじめとして近年再発見され復興しつつあります。
四季図で示されるのは既に形になったものであるのに対して、四立図で示されるのはその形になる前の意図や内的な動機であると考えられます。
※立春・春分の両方から2021年全体の運気を読んだ記事はこちらです。
この記事では、立冬図で仕込まれた意図が冬至図でどのように発現するか、あるいは、立冬で蒔くべき意図を冬至と連動させて読んでいきます。
この記事の目次
2021年立冬~冬至までの流れ
秋分のあとは立冬に向けて、エネルギーを調整していきます。
立冬で蒔くべき意図を冬至に連動させて読んでいきます。
立冬では、ノード軸は9ハウス・3ハウスに入ります。今年1年を通じて3ハウス⇒9ハウスの流れでしたが、ここでそれが逆転します。自分の絶対的な真実をごり押ししたり、上から目線で発信するというよりは、もっといろいろな人の中に入っていて多種多様な意見を聞く、というのが求められてくる時期です。
サウスノードの支配星の木星は水瓶座12ハウスにあり、ネットの活動はともすると匿名的な形で拡散することができますが、ノースノードの支配星の水星は蠍座8ハウスにあり、火星と合、火星を介して太陽とも合になっているため、本音で色々なことを指摘してくれるクローズドな場でしっかりコミュニケーションをとることが吉となります。
また、この時期太陽に対して2ハウスの牡牛座の天王星はオポジションになっていますが、逆行中で、ヘリオセントリックで見ると地球と天王星の合が起きる時期。何らかの形で収入源や才能、自分の価値に対して変化を起こしていくことが求められています。
※ヘリオ天王星と地球の会合のエネルギーについてはこちらで綴っています。
もともとアセンダント魚座・MC射手座それぞれの共通の支配星でもあるため、この木星の使いどころはとても重要になってきます。アセンダント魚座のもう1つの支配星である海王星はアセンダントに合と考えると、自分自身が良く分からない、曖昧になってしまうという傾向が出てきます。
立冬図の月は射手座にあって9ハウス側でMCと合。これまで自分が正しいと思ってきた真実に固執する気持ちが強くなりますが、自分で実際に体感・体験とともに情報収集して真理を掴むことが強く求められています。
だからこそ8ハウスに象徴される、忌憚なく意見してくれるような仲間、クローズドな場で自分自身に対しての意見を聞いたり、自分に持っていないものを持っている人からの援助やアドバイスを受け取ることがキーとなります。
冬至では、ノード軸は2ハウス・8ハウスに配置されます。この時期はコロナの心配もありますが、同時に金融や資産の問題に関しての動きがありそうです。サウスノード側に合になる射手座の火星は、拡散力の強いウィルスの広まり(もしかすると海外由来かもしれない)を示唆しているとも取れますし、同時に個人資産に関する何らかのトラブルという形でも出k瑠可能性があります。
サウスノードの支配星である木星は5ハウス水瓶座に入り、ノード軸に対してスクエア。もしかするとこの時期また政策として家計支援的な政策(子どもに対する政策)が起きてくるかもしれません。しかし、そうしたサポート策に甘んじでしまうと、自分が本来発揮すべき創造性が発揮できなくなる可能性がある(甘えてしまう)ということも示唆されています。
ノースノードの支配星の水星は3ハウスにあり、山羊座。山羊座のステリウムの中にあって、1つの情報源だけではなく複数の情報源をあたってビジネスや仕事を進めていくこと、特に大人同士の会話というか、成熟した着地点を見出せる人たちとの間でのコミュニケーションが求められています。MC蟹座の支配星の月は10ハウスにあり、4ハウスの山羊座天体たち、特に冥王星と金星との間でオポジションを形成していますので、危機的状況にあっても自分のキャリアの看板を打ち出し掲げていくことが求められています。
なお、2021年冬至図ではノード軸が2ハウス・8ハウスに入ります。これは2022年以降牡牛座ノースノード・蠍座サウスノードへと移動するノード軸のエコーとも取れます。すなわち、実体経済と金融経済、(生活や経済、あるいは感情における)自立と依存といったテーマがこのころから強まるでしょう。
実は立冬から冬至までの間には、月蝕・日蝕が起きてきます。
立冬から冬至までの間に起きる月蝕と日蝕
まずは、11月19日の月蝕。
満月軸およびノード軸は、6ハウス・12ハウスに入ります。夏の月蝕と日蝕が12ハウス⇒6ハウスだったのとは逆転するエネルギー。
サウスノード6ハウス射手座の支配星の木星は、9ハウス水瓶座。ノースノード12ハウス双子座の支配星は、6ハウス蠍座。この2天体同士はスクエアになっています。水星は蠍座の太陽・火星とも近い位置にあります。
一度「これが正しい平等さだ」と思われていた事柄に対して、もう一度過去に立ち戻って実証的に解き明かすということが求められています。
満月軸に対しては8ハウス山羊座の冥王星が調停する位置に来ますので、伝統的な習慣や遺伝的に受け継いできたことなどがこの見直しの際にキーとなってきそうです。
アセンダントの支配星水星と、MCの支配星海王星はトラインとなっているので、過去のダメなところを見直すというよりは、過去に何らかの形で悪いというレッテルを貼られて捨て去られていたものを再評価してみるという形になる可能性が高いです。
そして12月4日の日蝕。
ノード軸は引き続ぎ6ハウス・12ハウスに入ります。新月ペアはサウスノード側にあり、ノースノードの支配星の水星と合。この水星はディセンダントとも合になっています。
サウスノードの支配星の木星は水瓶座にあり、MCに合。見えない部分での見直しを行った結果、より未来の方を向いた新しい方向性を提示するというエネルギーが出てきています。
MCの支配星の天王星は牡牛座にあって12ハウス、隠れた部屋にあるため、改革のメスが入るのはネットの世界や見えない敵=ウィルスといった世界かもしれません。この天王星は9ハウスの水瓶座の土星とスクエアなので、これまで正しいと思ってきた主義主張を揺らがすようなことも起きてくるでしょう。
立冬~月蝕~日蝕~冬至の流れ
立冬~冬至の間の月蝕・日蝕では、「今起きている健康や働き方の問題には、実は隠された解決法や見ていない盲点があるのではないか?」という大きな軸に沿って、過去を検証するという流れが来ていました。
その解決法とは、過去に悪いものだとレッテルを貼っていたようなことの再評価だったり、逆にこれが正義だと思っていたことに対する斬新なアンチテーゼだったりします。こういうことを、いかに囚われなく見ていくかが重要な月蝕・日蝕期間になりそうです。
冬至は、ノード軸は2ハウス・8ハウスになるため、月蝕・日蝕期間で見直した目に見えない解決法や盲点を見つめ直したうえで、今度は個人の持っている才能やリソース、それをどうやって共同体のために生かしていくか(共同体の才能やリソースとつなげるか)というテーマが入ります。
しかしそうした混乱の中で未来の方向に進むためには、自分自身の才能を社会の中での業績や達成に結び付けていくことができる可能性も開けてきます。社会で自分の肩書として魅せられるような仕事・キャリアを持つことに対して貪欲でなければならないということです。
ただし、山羊座天体、特に冥王星と金星に対して10ハウスの蟹座の月がオポジションになっているので、自分の才能や資源をそれが正しいからと言って自分のために利己的に使うということではなく、自分が属している運命共同体的な集団の喜びや安心のために使っていく姿勢が強く求められてきます。
つまり、この1年を通して、情報発信や働き方改革などを通じて変化変容し、達成してきたキャリアやそれに紐づく収入や才能は、すべて、苦楽を共にできる運命共同体的な人たちと分かち合うためにあるということです。それは立春図で示された蠍座の月が示しているような、地下水脈で深くつながり合う関係性を築くことができたかどうかということとも関わってきます。
※立春図についてはこちらで分析しています。