共同体にとっての夢か悪夢か? 人から人に爆発的に「感染」するモノとヒュゲイア的な神託と癒し
ようやく小惑星講座の準備が佳境に入ってきまして、あれこれあれこれ調べまくっています・・・。実際の事例を読むのが本当に面白くて、思わずチャート分析の森に踏み込むと妄想が膨らんでしまうのですが・・・(笑)
ところで、今回の小惑星講座では、2019年末から始まったCOVID(コロナ)に関してヒュゲイアがものすごく重要な位置を占めているということ、さらに2019年10月くらいにヒュゲイアを準惑星に昇格させようという動きがあったことから、小惑星ヒュゲイアを取り上げます。
※ヒュゲイアについてはちょいちょい書いている~
ヒュゲイアは、それ自体の神話は少ないのですが、パラスとキロンと重複するテーマが多く興味深いです。
しかし、ヒュゲイアの研究を進めるうちに、パラスとキロンとの関連「だけ」ではない側面も見えてきています。
そもそもヒュゲイアは、Hygieaとつづり、hygene=衛生の語源になった女神。
衛生というのは、健康を守り、病気の予防をすること、清潔に保つこと、ですが、衛生というのは、常に何らかの外敵や恐れに対するカウンターリアクション、対抗策なわけです。
同時にヒュゲイアは、Hygieaの語の中に「Gaia」が含まれているという説もあるように、地球(大地)と深い関わりのある女神でもあり、環境保全や土地の保護、国土の保護みたいなことにも関わります。
そういう意味では、ヒュゲイアが特徴的な配置にある場合(国や人のチャートで出ている場合)、時に理念や、自分の主張や、主義信条、あるいは自分たちの共同体や自分たちの国を護るために、徹底的に外敵(とみなしたもの)を排除したり粛清するという行動に出ることもあるようです。
同時にヒュゲイアは、単に疫病など共同体の外敵を排除するというだけではなく、積極的な衛生意識という意味では、共同体に対して夢を見せる、共同体のためによりビジョンを下ろす、という作用もあります。
ヒュゲイアは夢や神託とも関わる女神なのですが、ヒュゲイアが下ろしてくる神託というのは、個人の野心のためではなく国家や共同体の担い手のためのものでした。よって、ヒュゲイア的な夢や神託というのは、まさに感染症が人から人に爆発的に広がるように、より多くの人の心に沁みとおるある種の感染力(影響力)のある夢や神託になります。
これが、良い形で出ると、社会を癒し浄化する夢にもなりますし、悪い形で出ると社会の悪夢にもなります。
うーん、ヒュゲイア、深い。
なお、元々ヒュゲイア崇拝というのは、疫病がBC5世紀アテネで流行した後から始まったと言われており、その後ローマ時代にもBC3世紀に疫病が流行してからヒュゲイア崇拝が広まったとされています。
そう、ヒュゲイアには、共同体の多くの人が関わる病や死に瀕する危機的状況とセットでの神託や夢というテーマがあるのです。そういう意味ではキロン以上に多くの人を巻き込む事例(人)においてヒュゲイアは際立つ配置になります。
・・・具体的な事例をいくつか集めていますので、詳細は講座でお伝えしますね。
それにしてもコロナの始まる直前である2019年後半、ヒュゲイアを準惑星にしようという動きが出たり、2021年8月にはトルコの世界遺産になっている遺跡でヒュゲイアの立像が発見されたり、ここ最近ヒュゲイアはめちゃ気になる存在ですw