彗星は宇宙の自由の英雄~偶然は神、不規則性こそが自由をもたらす
季節がぐーっと秋めいてきましたね。そして、秋のお祭と言えばミカエル祭。ミカエル祭って、100年前のシュタイナーの生きていたころは「農民の時代遅れのお祭」程度に思われていたらしいのですが、この秋という季節にミカエルのお祭があるということはとても大切なのですね。
シュタイナー曰く、ミカエル祭は自由の祭だというのです。
なぜなら、ミカエル祭のある秋という季節は、流星群の季節だから、です。
そして、流星群は、おおもとにある母星が彗星なのです。よって、流星群と彗星は似ているのです。
このブログでは何回も、キロンは元彗星で何らかの理由で太陽系内で周回するようになったcometoid(彗星型小惑星)であるという話をしています。
なので、キロンを理解する上で彗星とは何かを理解することはとても重要なのですよね。
でね。シュタイナー曰く「彗星は宇宙の自由の英雄」なのだそうです。彗星がなければ自由もないとか。
太陽の運行や天体の運行など規則的な動きだけであれば、人間には自由はなく、彗星のように不規則な動きをもたらす存在があるからこそ人間は自由を獲得できる、なのだそうです。
そして、この彗星がもたらす自由を考える上で、シアン化合物、つまり「毒」は欠かせないものなのです。
シアン化合物としてはたとえば、青酸カリとして知られている致死の毒がありますが、人間はまさにこのシアンの毒が必要なのです。何のために? そもそも人間が自分の体を意志の力で動かす(前進、進化)ために。
詳しくはまた講座で解説しますが、これまで何度も、流星群や彗星からは隕鉄が降り注ぐとお伝えしていますが、実はこの隕鉄の成分とシアン化合物が結びついて降りてくるのですね。
そして、大気中にごく微量に入り込むこの「毒」を、人間は主に秋から冬にかけて吸い込み、それによって進化成長していくのです。
そして、人間だけではなく人間という社会もまた、この「毒」によって進化発展します。彗星が数多く観察される時代というのは、自由の衝動を改革や革命が増えると言われています。実際、過去肉眼で彗星が観察された数を比較すると、たとえば17世紀の宗教改革の時期や、19世紀の産業革命の時代に、彗星の数は増えています。
この文脈で考えると、イエス・キリストの生まれた時の「星」、一般には木星や土星が考えられるのですが、一説では彗星こそがイエス・キリストの生誕を告げる星だったとも言われています。ジョットーはイエスの生誕シーンに彗星を描いていますが、地球に大革命をもたらした存在の誕生を告げる星として確かに彗星は相応しいと思います。
そして、そもそもなぜ、自由の衝動がシアンの「毒」と関わっているのか。これはやはり興味深く、またここで「モラル(道徳)」というテーマも同時に浮上すると思います。
そう、私たちがキロンにおいて傷つく理由でもありますね。
実は、キロン=ケンタウルス的なものが傷つくことはある意味では必然であり、キロン=ケンタウルス的なものの死がなければ次の世代、次の生への良き準備ができないとさえ言えます。※この辺りはまた別記事で書きますね。
★2022年11月24日キロン講座リリースしました! お申し込みは下記ページよりお願いします。