占星術コラム

天王星牡牛座時代の意味と私が影響を受け取る場所は?ハウス位置から考えるテーマ

高橋ともえ

天王星牡牛座入りが話題になっておりますが、この記事では、天王星が牡牛座に入るとはどういう影響があるのか、また、自分の占星術のチャート(ホロスコープ)において、天を運行する天王星牡牛座のエネルギーを自分が受け取る場所(ハウス)について考察していきたいと思います。

自分の出生図のハウス位置を参考にしてください。

ちなみに、私はハウスはPorphyry式で計算することをおすすめしています。Astrodienstで計算できます。なぜこのハウス方式を採用するかについての理由は別記事で書いています。
⇒ 関連記事:占星術のハウスシステムはどれを使えばいいの?私がPorphyryをおすすめする理由

この記事の目次

天王星牡牛座時代、私が受け取る影響は?

天王星が牡牛座を通過することで起きてくるのは、
牡羊座天王星で受け取った宇宙からのアイデアやインスピレーション、
始めたこと・着手したことにふさわしいと思う価値を見出した物質世界の容れ物を探すことです。

たとえば、自分にふさわしい家・不動産を手に入れることだったり、
自分の自己イメージに相応しい体つくりをすることだったりするかもしれません。
ある人にとっては、日本円ではなく別の通貨、たとえば仮想通貨に投資をすることかもしれません。

いずれにせよ、新しいものを手に入れるためには、
最初にこれまで慣れ親しんだ古い容れ物(これまでの物質)が壊れる、
ということが起きてくる可能性が高いです。

その作用が、とてもショックなものであるケースもあるかもしれません。
あるいは、自ら思い切って断捨離するという形になるかもしれません。

ですがこれらの動きはすべて、
新しいエネルギーにふさわしい価値ある容れ物を手に入れるために起きてくる前触れなのです。

牡牛座サインがハウスカスプに来るハウスの位置をチェックしてみよう

以上の説明は、集合的な流れですが、個人個人によって影響の現れ方は異なります。

細かい影響は出生図を見なければならないのですが、
牡牛座サインがハウスカスプに来るハウス別に解釈をすることができます。

天王星牡牛座:ハウスカスプが1ハウス

牡牛座が1ハウス、つまりアセンダントの人は、
自分の身体意識や所有物がアイデンティの拠り所になりやすいタイプです。
ここに天王星が入ると、
身体意識や所有物に対して「壊れる」という作用が働く可能性があります。

そのエネルギーの源泉は、10ハウスの水瓶座から流れてきます。
つまり、職業の変化、天職と呼べるような仕事との出会いなどを通じておきてきます。

このエネルギーを自らポジティブに活かすなら、
社会における新しい役割にふさわしいかどうか、
改めて身体意識や所有物を改めてチェックし、
新しい自分のイメージを体現していく行動を取ることです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが2ハウス

2ハウスカスプが牡牛座の場合、
自分が価値を置いているものが「壊れる」という作用が働く可能性があります。
所有物に関する喪失感がもっとも強く出てきやすいトランジットです。

ここを天王星が通過すると、
収入面での変化が起きたり、
突然新しい才能が芽生えたりするかもしれません。
そしてその前段階として、収入を失ったり、
自分がやってきた仕事がなくなる、ということもありえます。

そのエネルギーの源泉は、11ハウス水瓶座の象徴する
未来志向の友人との出会いや課外活動などの人間関係を通じてかもしれません。

このエネルギーを自らポジティブに活かすなら、
自分の才能や能力、自分が持っているリソースを再点検してみること、
それを使って収入を生み出してみることがおすすめです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが3ハウス

3ハウスカスプが牡牛座の場合、
もともと五感を通じて身の回りのリアリティを把握したいという思考パターンがあります。
この部分が天王星によって壊れていきます。

発する言葉やコミュニケーションが上手く行かない、
自分の身近な人たちと意見が合わなくなるなどのトラブルが起きる可能性があります。
理解されない、という悩みを抱える方もいるでしょう。

そのエネルギーの源泉は、12ハウス水瓶座の象徴する
ニューエイジ的なスピリチュアリティかもしれません。

このエネルギーを自らポジティブに活かすなら、
まったく新しいコミュニケーションツールを学ぶ、ということに使うとよいでしょう。
たとえば新しい習い事を学ぶ、言葉以外の表現方法(芸術活動など)を学ぶなど、
コミュニケーションの新しい方法を自ら学ぶのです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが4ハウス

4ハウスカスプが牡牛座の場合、
もともと物質的に安定していることを感情的な安心の基盤にしていることが多いです。
この部分が天王星によって壊れていきます。

ここでいうと「物質的に安定」とは、必ずしも贅沢やゴージャスさではなく、
自分自身の身体にとっての居心地の良さとリンクしており、
身の回りを物質的に整えることで感情の安定を得たいタイプです。

それが、天王星トランジットが来ると、
たとえば災害や環境の変化などで、住居や家庭環境が望まぬ形で大きく変化します。

もともとこの配置の人は1ハウスが水瓶座であり、
常に変化し変わり続けることをアイデンティティとしていますので、
このエネルギーをポジティブに使うなら、
自らの居心地の良さをバージョンアップする必要があります。
本当に今の住居や家庭環境に満足しているのかを自らに問い、
家の模様替えや配置換えによって新しい居心地の良さを作ってみましょう。

天王星牡牛座:ハウスカスプが5ハウス

5ハウスが牡牛座の場合、
自分自身の身体や所有物に対する他者からの承認を求める傾向があります。

そのエネルギーの源泉は2ハウス水瓶座からきており、
変わった才能や収入スタイルなどを背景にしています。

この部分を天王星が動くと、
これまで承認を得ていたものに対して
人気がなくなったり薄れていくような感覚を持つ可能性があります。

しかし、本来の5ハウスは、
自らの内側から湧き上がる創造性と遊び心を司るものです。

これまでとはまったく違うものを創造することにエネルギーを注ぐと
承認欲求を手放し、新しい内側の創造の泉に触れることができるでしょう。
そのきっかけは、子どもや恋愛かもしれません。

天王星牡牛座:ハウスカスプが6ハウス

6ハウスが牡牛座の場合、
役に立つかどうか・適切なものかどうかに価値を置きます。
また、他者への奉仕の仕方、仕事のスタイルに関するこだわりも強くなります。
その一方で、それらに対して自信が持てずコンプレックスや劣等感を感じることもあります。

天王星がここを通るとき、自分が役に立つと思っている価値や
仕事へのこだわりが壊され、一時的に劣等感が刺激される可能性があります。

このエネルギーの源泉は3ハウス水瓶座から出てきています。
身近にいる人たちや兄弟姉妹がこの変化を促すかもしれません。

たとえば、自分の仕事に対して批判を受けたり、
会社の方針変換などで仕事のやり方や内容を変えざるを得なくなったり、
こだわっていた仕事を手放さざるを得なくなったりします。
その結果、自分が役に立っていると思っていた価値が損なわれたように感じるかもしれません。

仕事においてマイペースを貫きたいという6ハウス牡牛座が、
そのマイペースを崩さざるをえなくなるのです。

このエネルギーを自らポジティブに生かしていくためには、
劣等感を感じる分野を克服する、誰かのもとで修行するなどのアクションが有効です。

この配置は肉体面での健康も司りますので、ヘルスチェックを受けることもおすすめです。
健康を通じて美を追及することに向いているので、美容と健康を同時叶えるようなダイエット法や美容法を試してみるのもいいでしょう。

天王星牡牛座:ハウスカスプが7ハウス

7ハウス牡牛座の場合、
身の回りの対人関係が裕福な人が多いと言われています。
また、そういうパートナーを求める意識が強いです。

天王星がここを通過する時、このような対人関係から一旦離れる可能性があります。
離婚や別離という形になりやすい配置ですが、
同時にまったく新しいタイプの人との出会いの可能性も開かれています。

このエネルギーの源泉は、4ハウス水瓶座からきています。
住居の近くや家族の中から刺激を受け取っての変化となります。

このエネルギーをポジティブに使うなら、
これまでの自分の定義の中にない新しい豊かさ・新しい美を体現している人との出会いに変えていくのがおすすめです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが8ハウス

8ハウス牡牛座の場合、
結婚相手や婚家、一族を通じての所有物や富を
そのまま自らの価値として考える質があります。

ここを天王星が通過すると、この部分が壊れていきます。

婚家の資産や所有物が失われたり、
一族からの裏切りなどで所有物が損なわれたりするかもしれません。
また、隠れた負の遺産が分かったりすることもあります。
一方で、まったく分からなかった遺産が転がり込んでくる、
という出方も考えられます。

このエネルギーの源泉は5ハウス水瓶座からきています。
5ハウスは創造性のハウスであり子どもや子孫も意味しますので、
子どもが出来た結果、こういう変化がおきてくるということも有りえます。

いずれにせよ8ハウスは自分以外のものから流れてくる
大きな集団のエネルギーです。

このエネルギーをポジティブに使っていくためには、
正であれ負であれ受け取るものはすべて宝だと考え、
自分の価値を変容させることを恐れないことです。

また、この時期は身体を整えていくことで性的な充足感を感じやすくなることもあります。
自らの身体のコンディションを整える、たとえばデリケートゾーンのケアなどを行うのもおすすめです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが9ハウス

9ハウスが天王星牡牛座の場合、
基本的に保守的で揺るぎない信念体系を持ちます。
過去から積み上がってきたものを良しとするため、
伝統的な宗教などに迎合します。
それに固有すると、頑固で柔軟性に欠ける可能性もあります。

天王星がここを通過すると、この部分が壊れていきます。

たとえば自分が信仰してきた宗教の価値観が否定されたり、
そうした拠り所だった存在がいなくなったりという形です。

このエネルギーの源泉は、6ハウス水瓶座からきています。
労働や健康問題を通じてこういう変化が置きてくるかもしれません。

このエネルギーをポジティブに使うためには、
新しい科学の発見から生まれた宇宙観や、
比較的新しい宗教の教えなどに触れてみることがおすすめです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが10ハウス

10ハウスに牡牛座の場合、
職業観や社会的立場が保守的なものになりやすい傾向があります。

天王星が通過すると、この部分が壊れていきます。

そのエネルギーの源泉は、7ハウス水瓶座からきています。
パートナーの変化や新しい出会いがこうした作用をもたらします。

結果として、自分がしがみついていた職業の価値がなくなったり、
業界が不安定になったりします。

このエネルギーをポジティブに使うためには、
自分の今までの概念にない新しい価値を体現する仕事やポストに挑戦する、
新しい仕事を始めるなどのやり方が考えられます。

10ハウスの仕事は役割でもあるので
それがストレートに金銭的対価をもらう仕事でなくても可能です。
※例・主婦・主夫など

天王星牡牛座:ハウスカスプが11ハウス

11ハウスのカスプに牡牛座がくると
友人関係が過去からずっと続く傾向があります。
また、理想とする未来も過去からの延長線上であることが多いようです。

天王星が通過すると、この部分が変化していきます。

具体的には、長年の幼馴染や馴染んできた友人関係から離れることになったり、
理想とする未来像に変化がおきてきます。

このエネルギーの源泉は、8ハウス水瓶座からきています。
婚家や親戚やそれらから受け継いだ資産などから変化のトスがやってきます。

このエネルギーをポジティブに使うためには、
まったくこれまで価値を感じたことのないグループ活動に積極的に関わってみることがおすすめです。

天王星牡牛座:ハウスカスプが12ハウス

牡牛座が12ハウスに入ると、
五感を通じて見えない世界のエネルギーやメッセージを受け取る質や、
目に見えない世界が身体反応と結びついて現れやすい傾向を持ちます。
一方で、自分の五感で分からないものやみえないものを存在しないとジャッジしやすい質もあります。

天王星が通過すると、この部分が壊れていきます。

そのエネルギーの源泉は、9ハウス水瓶座からきています。
新しい信念体系、新しい宇宙観が引き金を引きます。

ここを天王星が通過する時期は、
これまで体験したことのない隠されたできごと、目に見えない現象が
身体感覚を通じて体感される時期にもなります。

その結果、自分自身の五感の感じ方がまったく変わってしまうなど、
体に反応が出やすいです。

このエネルギーをポジティブに使うには、
見えない世界があるという事実をまずは受け入れて、
そこから感覚を解放して委ねてみるとよいでしょう。
その結果、より精妙な領域まで五感の感覚を広げることができます。

まとめ:ハウス位置別天王星牡牛座入りの影響の要約

  1. 1ハウス:新しいアイデンティ、自己像が生まれる
  2. 2ハウス:突然の収入の変化(増減)、新しい才能の発見、価値観の変化
  3. 3ハウス:コミュニケーション(ツール)の変化、新しい見解を受け入れる
  4. 4ハウス:感情の安定、生活基盤への変化
  5. 5ハウス:新しい趣味・嗜好、子どもや恋愛感情を通じての創造性の高まり
  6. 6ハウス:新しい奉仕や労働スタイル、修行が始まる、体調面の変化
  7. 7ハウス:対人関係、パートナーや配偶者の変化
  8. 8ハウス:集団との関わりの変化、配偶者や婚家の遺産・資産・伝統の継承
  9. 9ハウス:新しい宇宙観・真理に出会う、新しい思想を受け入れる
  10. 10ハウス:新しい天命・職業に導かれる、仕事面での変化、キャリアチェンジ
  11. 11ハウス:新しい友人関係、コミュニティ活動のスタート、名声・名誉の変化
  12. 12ハウス:自我の溶解、目に見えない世界・スピリチュアリティやインターネットを通じての変化
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ABOUT ME
高橋ともえ
高橋ともえ
星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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