占星術コラム

2018年11月7日トランジットのノード軸が蟹座・山羊座へ~父性・男性性への見直しから母性・女性性への関心が高まる時期

高橋ともえ

2018年11月7位置、トランジットのノード軸(トゥルー値。エフェメリスによって日付が若干ズレます)が、獅子座・水瓶座軸から蟹座・山羊座軸へ移動しました。ノード軸は、過去生や来世などにも及ぶ人の縁などを表すと言われており、集団に関わるポイントだと言われています。進化占星術では、ノード軸は「その時の魂が過去から繰り返してきたパターンと、未来において目指すべき方向性」を示す大きな道筋を示すと考えています。

トランジットでノード軸がサインを移動するときは、そのときどきの人類が総体として体験するテーマが変わる、と考えてよいでしょう。

この記事では、ノード軸が蟹座・山羊座の時代の特徴について書いていきます。

ノード(ノースノード・サウスノード)は、逆行と順行を数日~1週間くらいの単位で細かく繰り返しながら12サインを逆方向に動いていきます。当サイトでは、この細かい動きに忠実な(実際の値である)トゥルー値を使用していますが、平均値(ミーン値)で算出した場合には、日付等が若干ずれる可能性があります。使っている天文暦によっても異なりますのでご了承ください。

この記事の目次

ノード軸が蟹座・山羊座に滞在する時期(2018年11月7日~2020年5月5日)の占星術的な意味・特徴は?

ノード軸が蟹座(ノースノード)・山羊座(サウスノード)に滞在する時期は、2018年11月7日~2020年5月5日です。ノード軸はおよそ18-19年ごとに全サインを一周します。

ノースノードが蟹座、サウスノードが山羊座に移ることで起きてくることは、まず、蟹座・山羊座に滞在している天体が大きな影響を受けるということです。

一般的に、ノースノードは、「経験がなく、未知で怖いけれど目指すべき方向性で成長と進化が見込めるポイント」であり、サウスノードは、「ついついやってしまう古いパターン。慣れているので経験や実績はあるけれど、成長はしないポイント」です。

トランジットのノースノードが蟹座を、トランジットのサウスノードが山羊座を動くことで起きてくることは、たとえば、

  • 私生活や家庭生活を充実させることへの関心⇔仕事優先の生活への疑問
  • 子どもに関する注目が集まる⇔大人目線・大人偏重の構造への見直し
  • 女性性(母性)への注目が高まる⇔悪い意味での男性性や家父長制への見直し
  • 感情面での安全性や安心感を求める⇔地位や名誉への執着の薄れ
  • 主婦業の再評価⇔公私のヒエラルキーの崩れ

といったものではないでしょうか。

個人的には、主婦業を積極的にキャリアと捉えて活躍する女性が増えたり、主婦の仕事とされている育児や家事などの代行サービスが広まったり、男性の育休取得が進みそうな予感がします。

また、感情を表す蟹座にノースノードが来るので、カウンセラー的な仕事(傾聴したり受け止めるような癒やしの要素の入っているカウンセリング)の需要も高まりそうだと思います。

それと、蟹座を支配する「月」に関心が集まるので、月のカレンダーとか、月読みとか、月をテーマにしたグッズなどが売れるかもしれません

一方で、サウスノード側にある山羊座的なテーマへの反省や見直し、手放し(と抵抗)も現象として見られるでしょう。

たとえば、少子化を踏まえて子どもや子育て家庭への新サービス提供や政策が進む一方で、高齢者に対する手当(年金や保険)は削減されるでしょうが、高齢者サイドからの抵抗も強くなると思われます。

蟹座の支配星の月と、山羊座の支配星の土星の意味・象徴・動きが重要になる

また、蟹座・山羊座それぞれの星座(サイン)の意味だけではなく、それらのサインのエージェント(代理人)である月と土星の意味・象徴・動きも重要になってきます。

ノースノード蟹座にある時期は、月の作用も強いものになります。毎月の新月・満月・上弦・下弦などの節目の時期のテーマが、より一層フォーカスされるでしょう。月が形成するアスペクトはこの時期、より強く影響が感じられるはずです。

また、サウスノード山羊座なので、土星にも注目が集まります。他の天体と山羊座が形成するアスペクトにも注目ですし、今回のサウスノード山羊座期は、山羊座に滞在している土星とサウスノードが合になるタイミングもとても重要な転機になります。

ノード軸蟹座・山羊座時代(2018年11月7日~2020年5月5日)の土星と他の天体(火星以遠)のアスペクト

そこで、ノード軸蟹座・山羊座時代に土星が火星以遠の天体と形成するアスペクトをざっとまとめてみました。

  1. 土星と火星のセキスタイル 2018年11月28日ごろ~2018年12月1日ごろまで
  2. 土星と木星のセミセキスタイル 2018年12月20日ごろ~2019年1月半ばごろまで
  3. 土星と火星のスクエア 2019年1月21日ごろ
  4. 土星と海王星のセキスタイル 2019年1月20日ごろ~2月10日ごろまで
  5. 土星と火星のトライン 2019年5月14日ごろ
  6. 土星と火星のインコンジャンクション 2019年5月1日ごろ
  7. 土星と木星のセミセキスタイル(土星・木星逆行中) 2019年6月7日~6月24日ごろまで
  8. 土星と海王星のセキスタイル(土星逆行中) 2019年6月7日~8月末ごろまで
  9. 土星と火星のオポジション(土星逆行中) 2019年7月14日~16日ごろまで
  10. 土星と火星のインコンジャンクション(土星逆行中) 2019年7月27日ごろ
  11. 土星と火星のトライン(土星逆行中) 2019年9月9日ごろ
  12. 土星と火星のスクエア 2019年10月28日ごろ
  13. 土星と海王星のセキスタイル(海王星逆行中) 2019年11月10日ごろ
  14. 土星と火星のセキスタイル 2019年12月19日ごろ
  15. 土星と冥王星の合 2020年1月7日ごろ~1月23日ごろまで
  16. 土星と火星の合 2020年4月1日ごろ

※土星は、2020年3月22日に水瓶座にイングレス。

2018年11月7日~2020年5月5日までの間、山羊座サウスノードに合になる天体(火星以遠)とその時期

また、この時期、山羊座のサウスノードには、火星以遠の大天体が次々に合になります。

  1. サウスノードと冥王星の合 2019年4月1日~5日ごろ
  2. サウスノードの土星の合 2019年4月22日ごろ~2019年9月末ごろまで(土星逆行期間挟む)
  3. サウスノードと木星の合 2020年1月7日ごろ~11日ごろまで
  4. サウスノードと火星の合 2020年2月26日ごろ

まとめ:ノード軸蟹座・山羊座時代は、良き女性的なものに対する憧れがかきたてられ、悪しき男性的なものへの批判や見直し・手放しが進む

いかがでしたでしょうか?

ざっくり言って、蟹座と山羊座は、女性性と男性性、母性と父性という二極にまつわるサインのペアです。

ノースノードに蟹座、サウスノードに山羊座ですので、女性性の良い側面にフォーカスがあたる一方で、男性性の悪い側面への批判や膿出しのようなことが起きてくるでしょう。

また、今回のノード軸蟹座・山羊座時期は、サウスノード側に土星・冥王星、さらに木星等の大天体が次々に集まってくる時期なので、サウスノード側、つまり男性性・父性側の動き(解体・反省・見直し・抵抗)を受けて、ノースノード側のテーマが発動しやすい時期です。

以上が、ノード軸が蟹座・山羊座に移動することで起きてきそうなテーマのまとめです。

実は、ノード軸=月のノードだけではなく、すべての天体に関して、その天体が太陽との間につくる昇交点と降交点があります。これを、惑星ノード(planetary node)と呼びます。つまり、それぞれの天体ごとに惑星サウスノードと惑星ノースノードがあるのです。

今回のノード軸(月のノード)のトランジットで特筆すべきは、現在地球上で生きている人類にとっての土星の惑星サウスノードと冥王星の惑星サウスノードはおよそ山羊座17-28度付近にあるのですが、2019-2020年には、まさにこの当たりの度数をトランジットの土星・冥王星が運行しているということです。

一般に、月のノード軸に関して、サウスノードをそのサウスノードの星座の支配星自身が通過するときは、その天体の影響が大きくなるとともに、サウスノードのテーマの精算・集大成・解放の意味が強力に出てくると言われています(例:魚座サウスノードを海王星が通過する、牡羊座サウスノードを火星が通過する)。

惑星ノードについてもそれは言えることですが、惑星ノードは、特に大天体(木星以遠)に関してはほとんど移動しないので、そのときどきの人類にとっては数百年などの長いスパンでの魂の過去と現在の道筋を表していると言えます。

では、2019-2020年、土星の惑星サウスノード、冥王星の惑星サウスノードを、土星自身・冥王星自身が通過していくことにはどういう意味があるのでしょうか? 次回以降の記事で、詳細に語っていきます。

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ABOUT ME
高橋ともえ
高橋ともえ
星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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