クライアントの質問の奥にある「そのこころは?」を深掘りするコンサルテーションチャートと卍易風水。
絶賛、聖十二夜のノートワーク真っ最中ですが、先日から興味が出てきたエバーティンの医療占星術の本を読んでいます。その流れで、かつて中世の医療占星術において使用されてきたデカンビチュア・チャートの系譜にあるコンサルテーションチャートのことを改めてチェックしています。
私は以前ある方からすすめられて以来、夢を見たときに目覚めたときの時間で立てたホラリーを見ているのですが、これが結構当たるというか面白いんですよね。そして、卍易の立卦とを見比べるとこれまた立体的に状況が把握できるので役立っています。
ホラリーもいろいろ流派がありますし、深く極めていくといろいろ複雑。さらにがちで医療占星術的な使用法となると医療の専門家以外は使用しづらいかなと思う部分がありますが、ワンダ・セラーさんのコンサルテーションチャートの洋書はコンパクトにまとまっています。
ちなみに私は、ビジネスでの重要な商談や新規のお取引先からのご依頼の際に、卍易風水で吉凶を見るのに加えて、コンサルテーションチャートを立てることも時々やっています。
面白いんですが、リスケになった商談などは、後からコンサルテーションチャートを見てみるとそれが示唆されていたりします!
・・・脱線しました。
私が特にコンサルテーションチャートが面白いなと思うのが、クライアントさんの表面的な意図の背後にある「本当に気になっていること」が浮き彫りになる可能性があるということです。
たとえば、卍易風水で卦をたてるときは、確実に「こういう問いかけで卦を立てよう」と確定させるのですが、その卦のある部分を見ると、「本当はクライアントさんはこういうことを気にしているのかもしれない」というのが透けて見えることがあるんです。
つまり、「そのこころは?」という部分が、クライアントさんが話してくる表面的な質問とは違っていたりするという事です。
たとえば、「病気の祖父は治りますか?」という卦をクライアントさん(孫)が立てたとします。
しかし、卦のその部分を見てみると、「実際にはこの方は、純粋におじいさんの体調を気にしているというよりは、お金のことを気にしているんじゃないか?(たとえば、おじいさんから資金援助してもらっているとか、遺産相続とかお金がらみのことを心配して、わざわざ卦を立てにきているのではないか?)」ということまで透けて見えたりします。
あるいは、「私は結婚できますか?」という卦をクライアントさんが立てたときに、卦のその部分を見ると「この人は対等な恋人やパートナーが欲しいのではなく、親代わりの庇護者が欲しいのかな?」ということが透けて見えたりします。
そして、西洋占星術の手法のコンサルテーションチャートは、「そのこころは?」の部分(表面的な質問の裏にある本音や真の問題)を深掘りすることができる可能性が高く、そういう意味ではセッションにおいて補助的な要素として使うと面白いだろうと思います。
ただし、ですよ。
私自身が、コンサルテーションチャートを使う方からのセッションを体験して「これは危険かもしれない」と思ったことがあります。
それは、コンサルテーションチャートを使って「あなたは表面的にはこういうことを気にしているようだけど、本当はこう思っているはずだ」と、侵襲的にクライアントさんを操作するような使い方をしてしまう可能性があるということです。
いわば、クライアントさんが表面的に意識できていないことを「暴く」ような使い方をしたり、なんなら、クライアントさんとのセッションを自分主導にしてしまい、相手を支配する道具として使ってしまう可能性があるということです。
占い、特に卜占にはそういう危険性がつきまとうわけですが、その線引きはとても難しいですよね。
なんなら、占者が「私はあなたが知らないあなたを知っているのよ」という強調することで、支配と依存につながる可能性だってあるわけですし。
結局は相手を信頼し相手から信頼されているかどうか、拙速に成功を求めない(相手を待つ)でいられるかどうか、という関係性の構築が必要なのかもしれません。
私は、占いには以下の図の第4の部分(私も周りも知らない私)を読み解くことができる良さがあると思っています。同時に、ここにタップするのは、本当に倫理観や高い精神性が必要とされると感じています。
今後は易占のカウンセリングにコンサルテーションチャートの技法も取り入れようかな~?
ただし、相手に対して侵襲的にセッションをコントロールして使うのではなく、自分自身が効果的な問いかけに使うためのものとしての使用ですね。
いよいよ、完全に西洋の星読みと東洋の卍易風水を統合させる流れが始まってきたかもしれません。