[つぶやき]龍(弁才天の力)を得るためには毒と解毒の2つが必要

高橋ともえ

今回のブログの話は、今から10年前の話で、カーリンというドイツ人のメンターであり親友と出会う前に見た、湖の中の島に住んでいる貴婦人の話の続きです。

[つぶやき]湖中島の貴婦人からもらった薬草に関する叡智は、毒の理解今日は個人的なつぶやきです。 今からもう10年も前のことになります。私のメンターであり親友のカーリンに出会う直前、不思議な夢を見ま...

このときの夢の中に出てきた、湖の中に住んでいる貴婦人。

10年前にカーリンに出会ったときは、これはカーリン自身のことだと思っていました。
しかしよく考えてみると、カーリンは島の中には住んでいません・・・。

そんな中、2014年、婚家が竹生島の頭になりまして(蓮華会と言います)、竹生島の弁才天のご神体をしばらくお預かりし、夏にお返しに行くという儀式に参加することになりました。

竹生島は滋賀県の琵琶湖の真ん中にある島で、日本の3大弁才天というか5大弁才天の1つと言われている弁才天がお祀りされている聖地(島)です。

私の住んでいるこの辺りの地域では、「島」といえば竹生島のこと、というくらい竹生島と深く結びついている。

で、この蓮華会の儀式に参加することになって気づいたのが、私が夢で見た湖の中の貴婦人って、弁才天のことだったのです。

竹生島に行くと分かりますが、弁才天以外にも、いたるところに龍神がお祀りされています。

というか、竹生島は多分、もともとは龍神の島だったのだと思います。

2014年の夏、お預かりしたご神体をお返しするために竹生島に一族で渡ったのですが、その時の船で竹生島の周りをぐるりと一周しました。

その際、普通の竹生島のフェリーからは見られない、竹生島の修行の場所を教えてもらいました。

それは、島の裏側にある、水際ギリギリの洞窟でした。

ちなみに琵琶湖って、湖って書いてありますが、実際にはかなり波が荒い時もあります。特に、竹生島の付近は琵琶湖の一番深い場所があることもあって、実際に水際に降りていくとかなり怖いくらいに波が立っている場所(海と変わらないくらい波が荒いことがある)。

そういうところからしか入れない、とても狭い洞窟。

過去、竹生島の弁才天の加護を得るために色々な僧侶などが修行をしてきましたが、そういう人たちは、必ずこの洞窟に入って修行をしたのだそうです。

どころで私、弁才天と言えば、天河も、厳島も、江ノ島も行ったことがあって、仙台の弁才天以外は5大弁才天をコンプリートしているんですよね。気づいたらたまたまそうだったのですが、やっぱり弁才天とはご縁があるようです。

ちなみに・・・江ノ島の弁才天に行ったときも、島の下の方の洞に行ったら、そこに洞窟があって、そういうところで僧侶たちが修行するんですよね。

でね。

私、江ノ島の洞窟(岩屋)は行ったことがあるんですよ。

海の方に出ていってからしか入れない場所で、海に面しているところです。弘法大師や日蓮上人も修行したという伝説が残っている場所。

>>>江ノ島岩屋

洞窟ですので、上からの圧もすごいし、空気も悪く、よどんでいる。

奥行152mで富士山の氷穴に通じているといわれる第1岩屋と56mで龍神伝説の地といわれる第2岩屋があって、どちらも行きましたが、これがもう、逃げ出したくなるような半端ないドロドロしたエネルギーを放っている。

この世のあらゆる苦しみが集まっているような、そういう場所です。

余談ですが、私は地下世界に興味があって、この江ノ島とつながっていると言われている富士山のふもとの人穴というところにも行ったことがありますが、ここも、過去からいろいろな人が修行の場所に選んでいる場所。

そこも、同じようにぞっとするような冷たくてどろどろとした、死と苦しみのエネルギーがよどんで溜まっていました。

・・・常々私は疑問だったのですよ。

どうして、人は、弁才天を得るために龍の住む洞窟に入って修行するのか。

弁才天というと、琵琶をぽろろーんと弾く綺麗な女性の女神のイメージですが、実際に日本各地で弁才天として祀られている弁才天は、八臂弁才天と言われ、8つの手にそれぞれ武器を持って足元に島(龍)を踏みしめているかなり強面の女神様なのです。

で・・・・。

ここ最近、そしてこれまで私が理解してきた弁才天のエネルギーを総括すると、弁才天の力の源である龍神のエネルギーって、まさにこの、この世のあらゆる苦しみの中から生まれてくるものだと思ったのです。

その苦しみは、この地下の洞窟的な暗闇の場所に閉じ込められていて、解放されることを願っている。

そして、それを真に解放できるのは、弁才天的なものしかない。つまり、人が持つ弁才天的な美や才能や豊かさによってのみしかない。

でもその解放のためには、嫉妬や敵対心、反感や攻撃に遭うことや、失敗や挫折をも受け流せる強い心が必要。

そして、そのような強いメンタルを作るために、岩屋や洞窟に降りていって籠るような「冥界下り」的な行為が必要だということ。

逆に言うと、その人の才能や美や豊かさが人の苦しみに出会ったときにもひるまず受け入れられるくらいの器がなければ、豊かさは長続きしない。そう、苦しみを何ら伴わない才能や美や豊かさは、多くの人にとっては毒にしかならない。

前回のブログで、異端審問(魔女裁判)にかけられた少女たちは、何一つ悪いことはしていなかったと書きましたが、人(の無意識)は、無垢であり善であるだけでは、その人が美しさや才能や豊かさを得ることに納得しないのです。

[つぶやき]薬と毒を巡る愛憎劇~スペイン異端審問(魔女裁判)の記憶と今世での体験この記事は、前回からの私の過去生話の続きです。 https://paxluna.net/?p=4944 https://pa...

だから、彼女たちは、(次の人生以降への準備として)苦しみを体験することを選んだのかもしれません。表面的な善し悪しを超えた魂の計画として・・・・。

上の記事で紹介しているパウロ・コエーリョのAlephによると、異端審問(魔女裁判)にかけられた少女たちは、ある時点まではなんとか処刑から助かろうとあがきもがくのですが、ある時点から自分たちの運命を受け入れます。

… but at some point they must have understood that this was their fate, set down long before they were born. Only two things can reveal life’s great secrets: suffering and love. They have experienced both.
—-
だが、どこかの時点で少女たちは、これは自分たちの運命なのだ、生まれるはるか前に設定された運命なのだと悟ったようだった。たった2つのことだけが人生の偉大な秘密を開示する。それは、苦しみと愛だ。そして、少女たちはこの両方を体験したのだった。

夢の中で象徴的に私に毒の叡智をプレゼントしてくれたの湖の中の貴婦人が弁才天の化身だとしたら。

そうだとしたら、彼女が伝えたかったのは、毒を知り(苦しみを知り)、その毒を解毒すること(愛を知ること)ができたものだけが、龍を乗りこなし続ける(弁才天の力を得る)ことができるということなのかもしれません。

実は、私の婚家は、結構古い近江商人の家系です。

今でも残っている事業としては、ちょうど前回の土の時代の始まりに創業したお灸事業で、そちらは今は婚家ではなく婚家の親戚が引き継いでいます。

一番羽振りがよかったのが、明治維新の後の富国強兵時代で、色々な事業を急速に拡大していきます。

絹糸事業で成功し、辺りの土地を買い占めて妾をかこっていた時代もあれば(笑)、人格の立派な村長役として私財をなげうって色々な公共事業をすすめ、今でも感謝されるような功績を残したこともあります。

総合的に見て、結構良いことをしてきた家系だと思います。

でも、良いこと(陽徳)だけでは豊かさに乗り続けることはできない。(お金を寄付することも本質的には陽徳なのです)

むしろ、その家系がある種のままならない状況・不幸な状況になってそれに耐えること(陰徳)によってしか、弁才天は降りてこない。

そう、僧侶や修行者たちが弁才天の力を得るために、洞窟や岩屋にこもって恐怖と苦しみに耐えるような経験(陰徳)がなければならなかった。

婚家は、資本家かつ実業家として、戦前は、非常に多くの事業を成功させ、当時の金融資産としては2億円くらいを持っていて、当然有価証券の類もたくさんありました。

しかし、戦後、ご存知の通り預金封鎖があって資産はなくなり、さらに悪いことに当主が戦争で働けない体になって帰ってきた。

実は、この当主に当たる人が戦争に徴兵されたのは、周りの人からの嫉妬だったという噂もあります。なぜなら、既に30を超えていた男性が徴兵されることはその当時少なく、何らかの形で周りからねたまれたのではないかということを、親戚は話していました。そして、実際には戦争に行っておらず、軍隊内部のひどい暴行によって半身不随になって帰ってきます。

戦後は、この家にあったたくさんの骨董品を売りつつ、事業を親戚に託して商標権のようなものをいただきながら細々と暮らす時代が続きます。

誤解を恐れずに言うと、私がこれまでいくつかの古い家系や高貴な家系を観察してきて思うのが、長い家系になればなるほど、何らかの形で家系のカルマを精算するような役割を担われる人が生まれてきます。

おそらく戦争に行って半身不随になった義祖父はそうした役割を担われたのかもしれません。

私たちの住んでいる地域は、豊かな近江商人が何人もいて、そしてその豊かさにまつわる傷や因縁もまた深いのです。時代は遥かさかのぼりますが、お金を貸していた領主に妬まれて一族郎党生き埋めにされた家の話や、その供養などもしています。

私の婚家は今は実業家でもなんでもない普通の公務員一家ですが、ある程度長いこの家系の歴史の中で、豊かさを得ることの陽も陰も体験した今になってはじめて、竹生島の弁才天の頭になったのも偶然ではないのでしょう。

弁才天(湖中島の貴婦人)が毒の知識を私に伝えようとしていたことの意味が、ここ最近少しずつ見えてきているように思います。

弁才天の力の本質は、毒(苦しみ)と解毒(愛)の両方にあるのだと思います。

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ABOUT ME
高橋ともえ
高橋ともえ
星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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