カリクロー、キロンの妻、恩寵の紡ぎ手。ケンタウルス族最大の天体の不思議
昨晩、カリクローのパートの配信を終えて、これでいったんキロン講座のすべてのコンテンツを入れ切りました。
実はカリクローって、今のところ発見されているケンタウルス族天体の中で最大のものなのですよ。
なので、ある占星術師は、「カリクローは少なくともキロンと同じくらい重要」とさえ言っています。
一方で、カリクローについては神話がとても少ない。痕跡をたどっていくと、とても古い時代から存在している女神でありながら、どこかの時点で水の精霊(ニンフ)に姿を変えています。さらにキロンの妻になるために自らケンタウルスに姿を変えたともいわれています。
カリクローに関して面白いのは、キロン同様に土星と天王星の間を周回しているけれど、土星と天王星の軌道を横切ることがない、という点です。
その意味でいうと、厳密には「彗星」的な天体とは言えないのですよね。(彗星的な天体は、他の天体(惑星)の軌道を横切るという性質を持つ)
さらに、カリクローは、公転周期などで土星と天王星に共鳴しているところもポイントです。
キロンが、痛みや傷を通じて土星と天王星の橋渡しをするとしたら、カリクローは、痛みや傷を愛し変容させることで土星と天王星の橋渡しをする、そんなイメージです。
それは、カリクローが発見されたときのホロスコープにもあらわれています。なんと、火と風のサインでそれぞれグランドトラインができていて、きれいな六芒星がつくられているのですよ。
さらには、水瓶座に5天体が集中している時期でもあったので、非常に水瓶座性が強い。
そういうことから、土星から天王星へ、土の時代から風の時代へ、という変化の時期、そして新しい時代=水瓶座の時代により一層重要度を増していく、そういう天体がカリクローかなと思っています。
ただし、物議を醸し出しながらがつんと世界を変えていく、というよりは、とても調和的で、進歩的なやり方でのシフトを促す、そういう天体だと思われます。
カリクロー、という名前自体が、恩寵の紡ぎ手、という意味でもありますから、とてもソフトで優しいイメージがあります。
実際、2019~2022年にかけて、山羊座の最後の方の度数で土星と冥王星にカリクローが合になる、ということがあったんですよね。
いろいろな意味で注目の天体カリクロー。軌道のことなどもまた研究していきたいと思います!