鉄の精神化とミカエルの働き。ミカエルは鉄のあるところでいつでも助けを与えてくれる。
新年から次々に大きな災害や事件、事故が起きています。火山噴火のニュースまであり、とても不穏な新年のスタートとなっておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
まだまだ災害の全容が見えない中ですが、今回の震災でお亡くなりになられた方に哀悼の意を表明するとともに、被災された方、そのご家族、そして支援をされている方へのご健闘をお祈りしたいと思います。
一方で、JALの事故ではJALのCAさんを中心とした現場の乗員の方や、乗客が冷静に行動することで、緊迫した状況の中全員が無事に脱出できました。日本では犯人探しが始まっていてあまり大きな話題になっていませんが、海外メディアでは「奇跡」と称賛する声が上がっています。
ただ、この「奇跡」は、単に偶発的なものではなく、JALのCAさんたちが厳しい訓練を積んできた賜物であり、また、乗客たちがパニックを起こしたり利己的に振る舞わずに冷静に対応した「日ごろの鍛錬の結果」でもあると言えます。
他にも、火災や通り魔事件的なことが続いていますが、何かとてもざわざわとした嫌なものを感じている方も多いのではないでしょうか。
地震、火山噴火はすべてアーリマン的な現象であり、特定の民族や個人のカルマを超えた人類全体のカルマであるとシュタイナーは言っています。
日本人が、何度も起きる災害の度にくじけず立ち直り、次の時代の未来への希望のために様々な技術を発展させたり、工夫をして乗り越えていく姿は、周りを鼓舞し勇気づける者だと思います。
そして、アーリマンと戦う者といえば何といっても大天使ミカエルですが、そのミカエルは、物質社会・工業社会・文明の象徴である「鉄」が使用されているところであればどこでも、ミカエルが働きかける準備がなされていると言います。ただし、ミカエルが勝手に何かをしてくれるわけではなく、私たち人間が主体的に行動するときにサポートをしてくれるというのがミカエルの働きです。
今の時代、私たちの現代社会の生活ではいたるところに「鉄」が使用されています。まさにこの「鉄」が使用されている領域において、その領域を精神化することが必要なのです。
「鉄」と結びついている領域とはアーリマンの働きが強い領域であり、言ってみれば科学技術の成果物すべてと言っていいのですが、ミカエルはこの領域にいるのですね~。
そして、地上において私たちが物質的な社会を作り出すための原動力・エンジンとして使ってきた鉄を、再び隕鉄、つまり流星群から降り注ぐミカエルの霊的な力と結びついた宇宙的な鉄に変容させることをミカエルがサポートしているということです。
常々私は、ミカエルは、アーリマンをただやっつける存在ではなく、アーリマンを変容させるためのサポートをくれる存在だと思っているのですが、今回のJALの一件は、物質文明の象徴ともいえる航空機の火災事故(暴走する「鉄」の事故)というアーリマン的な現象を、ミカエル的な冷静な勇気をもって乗員乗客全員で乗り越え変容させた非常に意義あるイベントだったと思います。
そしてこうして変容されたアーリマン(隕鉄、つまり物質化された鉄が精神化された鉄に変容したもの)は、その分だけ一層私たち人類の助け手となります。
まさにここがポイントですね。西洋の二元論的なミカエル理解では、ミカエルとドラゴンが戦うというところだけがフォーカスされがちで、「その後どうなる?」の部分がよくわからないんですよね・・・。
アーリマンを助け手にするのはとても困難で難しい道ですが、震災や災害に対応してきた日本という舞台であればこそ克服できる道だと思います。
今年はいよいよ1月に再び冥王星が水瓶座に入り、11月から本格的な冥王星水瓶座時代が始まります。科学技術との対峙は避けては通れない時代だからこそ、ミカエルの働きが重要になると感じています。