地球は燃えている その2~火のエレメントと火山帯、エレメンタルの解放と人間の役割

高橋ともえ

前回、地球の構造に関するシュタイナーの言説をご紹介しました。地球は球形ではなく正四面体で、正四面体の各辺には火山帯があり、正四面体のピラミッドの頂点に日本が位置しているというお話をしました。

地球は燃えている その1~正四面体としての地球と火山帯と日本の位置。先日はトンガの火山噴火がありましたね。災害、特に火山の噴火や地震が起きるときというのは、常に地下世界と星の配置に関連しているというシュタ...

上記の記事の最後に、こう書きました。

(正四面体としての地球において頂点に位置する)日本の役割は、「地球のあらゆる場所で働いている龍(力があり高貴な存在であるが、同時に地上的なものによって苦しんでもいる)を解放すること」だと思います。別の言葉で言うと、「地球のありとあらゆるエレメンタルたちが上昇していくための火の祭壇」だということです。

この↑日本の役割について語る前に、火のエレメントの理解は欠かせないと思うので、以下、長くなりますがまずは火のエレメントについて語っていきます。

なぜなら、正四面体はプラトン立体の1つですが、火のエレメントに割り当てられているからです。

シュタイナーは、正四面体とプラトン立体を結びつけてはいませんが、正四面体の各辺に沿って火山帯があると言っていますので、この関連付けもあながち間違ってはいないと思います。

そう、地球は、燃える星なのですね。

・・・以前リリス講座に絡めてシェアした動画で、地球の霊(ガイア)は、実は非常に高い次元から降りてきている熾天使(セラフィム)的な存在で、地球のコアに黄金の太陽に等しい核があり、いつか遠い未来、地球は太陽に等しい存在になるという話をしました。

ここで、火のエレメントに関してシュタイナーが語っている非常に面白い話があるのでご紹介します。

火のエレメントについての話は、ここ最近私が何度も何度も書いているエレメンタル(精霊、妖精、元素霊、自然霊)のテーマを考える上で欠くことのできない重要な考察も含まれています。

※こちらの本を主に参照しています。

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それが何かと言うと、いわゆる四大元素、火、土、風、水のうち、「火」というのは特別なエレメントであるということです。

たとえば、火のエレメントの質、つまり熱は、土、風、水というその他の3つのエレメントそれぞれに浸透することができるのです。火、土、風、水のエレメントのうち、火のエレメントだけが、内的にも外的にも知覚できる要素なのです。

火=熱 風=気体 水=液体 土=固体と考えると、これらが上から順番により精妙なものからより濃縮されたものへと「降下」していく順番が見えてきます。

このように、火は外的な物質と人間が内的に知覚する心魂的なものとを結ぶ橋(あるいは境目)となっているので、インドをはじめとする古代の科学では火の考察を中心に据えていました。

そして、物が燃えるとき、2つの自然現象が現れてきます。1つは「煙」であり、もう1つは「光」です。よって、火は光と煙の中間にあるものだとされていました。そしてこの「光」は、肉眼では認識できないもの(エーテル的・霊的なもの)に属しています。

よって、土、水、空気を通って火、そして光へと上昇すると、肉眼で見える世界からエーテル的・霊的な世界に移行するということが言われていました。

で。

火が何かを燃やすときには、必ず「煙」と「光」の2つが生じる、つまり、光という精妙で明るいものが生じると同時に、濁った暗い物質が同時に生じるということは、より深い考察に値します。

実は火が何かを燃やす時、熱の中に存在していた霊的な存在、つまり精霊が、煙という空気形態の中に移っていきます。濁りとして発生した煙の中で精霊は魔法(呪い)にかけられ、地上的なものに拘束される(spellbound)のです。

熱とともにあった精霊たちにとって、煙(気体)の中へ、そしてさらに水(液体)へ、そしてさらに土(固体)へと降下していくことは苦痛であり、決して楽しいことではないのです。本来精霊たちにとって火の中が一番心地よい場所だからです。こうして、元素が、火→風→水→土と凝縮していく過程では、常に精霊(エレメンタル)たちが魔法(呪い)にかけられて拘束されている、ということが言えます。

※ここで余談ですが、以前土のエレメンタルは一番人間の欲望に晒されているという話をしましたが、土は火から最も遠く、三重に凝縮化の作用を受けている(火から風へ、風から水へ、水から土への凝縮化)ので、それだけ一層傷ついてもいるということが分かりますね。

冬至。土のエレメンタルの救済と山羊座領域の浄化、レオナルド彗星と金星逆行について。2021年12月22日、冬至(太陽が山羊座0度には入る)になりました。今回、少し不穏な雰囲気などもあるので、メルマガで号外を出したのです...

そして、私たち人間は、この地上に生まれて生きている間ずっと、これらの精霊たちとともに暮らしていきます。石も、金属も、霧も、水も、あらゆるものが元は火の中にいた精霊たちが凝縮したものなのです。

実は、私たち人間がこの世界のあらゆるものに眼差しを向けるとき、同時に私たちの中にエレメンタルの一群が入り込むと言われています。常に私たちとエレメンタルたちは相互作用をしているのです。

では、どういう相互作用なのでしょうか?

私たちは周囲を見渡し、「私たちの周囲に存在しているものは、すべてこれらの使妖精を基盤としている。これらの妖精は、火の元素から下ってこなければならなかった。彼らは、事物のなかで魔法にかけられている」と、思います。

「私たち人間は、これらの元素霊たちのために、何を行えるか」。これが、聖仙(リシ、古代インドの聖者)たちが抱いた大きな問いでした。魔法にかけられている者たちを解放するために、私たちは何かを行えるでしょうか。行えるのです。

(中略)

対象物を見つめる人間が、その対象物について考えようという気持ちを持たず、自分の心魂のなかに事物の霊を生かそうとしない、としてみましょう。安楽に世界を生きて、何も精神的に消化しないとしましょう。理念を持たず、感情を持たず、ただ周囲の物質を見るだけの人間です。そうすると元素霊(精霊・妖精)たちはその人のなかに入り、その人の中に居座ります。これらの元素霊たちは、世界の経過のなかで、外界から人間のなかへ下ったことにしかなりません。

逆に、その人が外界の印象を精神的に消化する人間、世界の霊的根底について、理念・概念をもって表象を形成する人間だとしてみましょう。単に金属を眺めるだけでなく、その本質について考え、その美しさを感じ、印象を精神的なものにする人です。この人は何を行うのでしょうか。この人は外界から自分のなかに流れ込んできた元素存在たちを、自分の精神的な経過をとおして解き放つのです。この人は元素霊たちを元の場所へと昇らせ、魔法から解き放ちます。

空気・水・土のなかで魔法にかけられている存在を、私たちの内部に閉じ込めて、何の変化も引き起こさないこともできます。また、私たち自身が精神科することによって、元素霊を解放し、救済して、再び彼らの本源の元素へと帰らせることもできます。私たち自身が精神化するかどうかなのです。

(中略)

人間が心霊世界を通過して再受肉するとき、人間によって解放されなかった元素霊は、再び物質界に戻ってきます。しかし、人間によって解放された元素霊は、地上に下る人間に伴われてくることはありません。それらの元素霊は、みずからの本来の元素へと帰っていきます。

シュタイナー著 西川隆範訳 「天使たち 精霊たち」より引用

というわけで、なんと、エレメンタル(元素霊、妖精、精霊、自然霊)の運命(呪われたままでいるか、それとも解放され源の火に還るかどうか)は人間次第なのだというのです。

そして、解放されたエレメンタルたちは、もはや地上に戻って来ず、根源の火の中に解放され安らぐのです。

人間がどのような態度で自然に関わるかによって、元素霊(精霊・妖精)たちの運命が変わってきます。地球存在の発生に際して、魔法にかけられざるをえなかった元素存在たちを解放するか、以前よりももっと地球に縛り付けるかは、人間次第だということが分かります

何らかの外的な対象物を見る人間は、その対象を解明することをとおして、元素霊たちを解放するとき、何を行っているのでしょう。かつて生じたのとは逆のことを、霊的に行うのです。

かつては、火から煙が作られました。いま、人間は霊的に、煙から火を形成します。ただ、その火を人間は、死後に初めて解き放ちます。

(中略)

宗教が本当に霊的な法則の認識の上に築かれていたころ、司祭は供儀の祭壇で炎を燃やし、煙が立ち昇りました。祈りが唱えられ、立ち昇る煙は、本当に供儀になりました。そのような供儀によって、そもそも何が生じたのでしょうか。

司祭が祭壇のまえに立ちます。その祭壇から、煙が立ち昇ります。熱から固体が発生するところでは、精霊が魔法にかけられます。しかし、その経過に人間が祈りを伴わせると、精霊は人間のなかに受け入れられ、その人の死後、再び高次の世界に上昇します。

古代の叡智の弟子たちは、つぎのような言葉を聞きました。「君の霊(精神)の経過を、煙に捕らえられたままにしてはならない。霊を火の元素へと高めるように、外界を見るなら、君は死後、煙のなかで魔法にかけられた精霊を解放する。」

(中略)

つぎのように、元素霊たちの運命が示されています。「人間は自分のなかで発展させる叡智によって、死に際して、霊たちを解放する。無知によって、感覚の仮象に物質的に寄りかかっていると、霊たちを自分に縛り付け、霊たちを自分とともに、何度も地上に再受肉させることになる」

シュタイナー著 西川隆範訳 「天使たち 精霊たち」より引用

なお、精霊は四元素だけではなく、地球の運行を司る惑星の精霊、月の満ち欠けの精霊、四季の精霊などあらゆるものに存在しています。今回は火に絞ってお伝えしましたが、詳しく知りたい方は上記の本などを参考にしてください。

※ちなみに、冒頭に、「地球存在の発生に際して、魔法にかけられざるをえなかった元素存在たち」とありますが、これは私的にはミンタカ的なオールドソウル、創成の頃の地球にやってきたスターシード的な存在たちの一部というかかなり関連していると思っています。

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ここでとても大切なのは、地球の進化における人間の役割を自覚するという責任感情の高まりですね。

責任感感情の高まりとは、一見すると地球や自然界に対して「良い行い」とされていること、たとえば環境保全や保護を表面的な態度で、つまり、自然から人間がずっと利益を引き出し続けるために自然を守ろうとする態度とは全く違うということが分かりますね。
(なので、エシカルかオーガニックとかエコの考えの中にある「持続可能性」という言葉は、非常に慎重に接する必要があると思っています)

むしろ、「千と千尋の神隠し」における千とハクの関係性のように、エレメンタルたちが真の名前を思い出せるように(シュタイナーの言葉で言うと火の源へ還ることができるように)助けること、そしてそのために勇気と愛を示し続けることが、ここで言われている責任感情の高まりとほぼ同じだと思います。

本当の名前を思い出す。エレメンタルたちの願い。「千と千尋の神隠し」より。ここ1か月ほど前から、ノースノードに次々に小惑星(準惑星)セレスとセドナが合になります。※特にセドナの動きは面白いので、また別の記事で分...

・・・というわけで、長々と火のエレメントとエレメンタル(精霊)たちの話をしてきましたが、ここで再び、日本の話題に戻りたいと思いますが、めっちゃ長くなりましたので、記事を分けますね・・・。

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高橋ともえ
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星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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