新月満月上弦下弦の星読み

2018年7月28日水瓶座皆既月食~地球との会合を終え、サウスノードで月とアルタイルと合になり、地球に大接近する火星の意味とは?

2018年の月のサイクルの中でも最も重要なイベントが、7月28日5時20分に獅子座で起きる皆既月食(水瓶座満月)です。この皆既月食のチャートでは、逆行する火星が月とサウスノード(ドラゴンテイル)で合となり、ドラゴンヘッドに合となる太陽とオポジション、牡牛座の天王星とスクエアとなります。ヘリオセントリックかつ恒星占星術の視点からこの火星を見ると、7月27日に780日周期の地球・火星の会合周期の始まりとなる会合を経て、月食時には恒星アルタイルと合になり、7月31日は火星が地球に最も近づく火星大接近が起きます。

この記事では、主にヘリオセントリックおよび恒星占星術の視点から2018年7月28日5時20分の水瓶座皆既月食の意味を考察していきます。

当サイトでは、基本はジオセントリック・トロピカルゾディアック(いわゆる普通の西洋占星術)の情報を中心にしていますが、重要な節目では、ヘリオセントリック(太陽中心)・サイデリアルゾディアックの占星術の情報を発信しています。この記事の中で「ヘリオセントリック」と書かれている天体の情報は、すべてヘリオセントリックの天体情報であり、「サイデリアル」と書かれている天体の情報は、すべてサイデリアルゾディアックの情報になります。特に何も書かれていない場合は、ジオセントリック・トロピカルゾディアック(いわゆる普通の西洋占星術)の天体情報になります。

2018年7月28日5時20分 水瓶座満月(水瓶座皆既月食)のホロスコープ

2018年7月28日皆既月食水瓶座満月

2018年7月28日 水瓶座満月(水瓶座皆既月食)の火星~780日&15年のヘリオセントリックの火星と地球の会合直後

2018年7月28日の水瓶座満月のときの火星は、その直前の7月27日に約780日ごとに起きるヘリオセントリックの地球・火星の会合を経て新しいサイクルに入っています(地球暦では地球と火星の結び)。

この火星と地球の会合は、780日ごとの会合周期の終わりと始まりであるだけではなく、2003年から続くおよそ15年間に7回繰り返された火星と地球の会合サイクルの終わりと始まりでもあります。

ヘリオセントリックの地球とある天体の会合は、その天体がジオセントリックで見たときに逆行中のときに起きますが、逆行期間の中ほどで起きるヘリオセントリックの会合の前は「解体・手放し・浄化」のエネルギーが強くなり、会合の後は「再構築・再生」のエネルギーが強くなります。

今回の水瓶座皆既月食の火星は、ヘリオセントリック的には780年の小さい会合周期と15年という大きな会合周期の直後にあり、次の780日周期、次の15年周期という火星の新しいサイクルに向けてエネルギーを再構築・再生し始めたばかりだと言えます。

たとえると、皆既月食のときの火星は、羽化する前の芋虫がさなぎの中でいったんドロドロの形状になったあとで、美しい蝶の形を構築しはじめた、まさにその構築の最初の段階のエネルギーを帯びていると言えます。

この時期の火星は、手放し尽くし、解体し尽くしたあとで、新しい天界のエネルギー(太陽意志)を受け取りながら、新しい火星自身を作り始めたところなのです。

2018年7月28日 水瓶座満月(水瓶座皆既月食)の火星~月・サウスノードと合

ここ数ヶ月の間、逆行や順行をしながら火星はサウスノード(ドラゴンテイル)と合の配置を取り続けています。

2018年7月28日の満月では、皆既月食となる月のあるサウスノード側に火星が寄り添います。

もともとサウスノード(ドラゴンテイル)は、「解放・手放し」を行うべきポイントだと言われています。なぜなら、サウスノード(ドラゴンテイル)とは、「過去に蓄積されてきたパターンとその手放し」を意味しているからです。

特にこのサウスノードに何らかの天体が合となる場合、その天体のパワーは現実世界での力よりも精神世界での力を発揮しやすくなると言われています。なぜなら、サウスノード(ドラゴンテイル)と重なった天体は、既に過去に成し遂げてきたものを象徴しており、そこに何かを付け加えたり引き寄せるのではなく、もっているものを手放すことしかできないため、結果として「奉仕」につながりやすいからです。

さらに、逆行の火星は、火星が通常象徴する武器や闘争心、競争心といった性質が内向します。火星の力が、「自分に克つ」ために使われるので、火星が精神性を帯びます。そのため、逆効する火星を出生図にもつ人は、ヨギや修行者、平和活動家や法律家など、火星の闘争心を知的な分野や平和的な分野で使って大成する人も多いのです。

過去から培ってきたものを手放し奉仕への準備を促す精神性の高い火星が、古いパターンに執着したい低次の自我(月サウスノード合)を焼き尽くして、高貴な太陽の神性(太陽ノースノード合)を受け入れる器へと精煉させ鍛え上げる「鍛冶屋」のようです。






2018年7月28日 水瓶座満月(水瓶座皆既月食)の火星~恒星アルタイルと合

アルタイル恒星占星術

2018年7月28日の水瓶座満月(水瓶座皆既月食)では、火星はサウスノード(ドラゴンテイル)側にあり、月と合になります。
さらに、恒星アルタイルも合になります。

恒星アルタイルは、七夕の彦星の牽牛星のことでもあり、夏の大三角と呼ばれる明るい星のひとつです。神話学的に見ると、アルタイルは水瓶座に関連の深いわし座に属する一等星です。もともとアルタイルが属する星座自体がわし座(Aquila)ですが、その中でもアルタイルは「鷲」そのものを意味する星です(語源はアラビア語の「鷲」)。

鷲は、空の王者と呼ばれ、世界各国の様々な文化の中で王権や王者と結び付けられる高貴な鳥です。

鷲は、霊魂そのもの、特に太陽神や火、稲妻と関連付けられ、ときに不死鳥や火の鳥とも結び付けられます。インドのガルダや、ネイティブアメリカンのサンダーバードなどの伝説でも鷲のイメージが浮かび上がります。

鷲の神話には、火による浄化、復活と再生というモチーフが重ね合わされます。地上の肉体や低次の自我を焼き尽くす火(稲妻、天界の火)の秘儀と、それらの低次の乗り物から切り離され高貴なものになった霊魂の象徴として鷲の姿を世界各地の神話が伝えています。

実際、わし座にまつわるギリシア神話のエピソードは3種類ありますが、どれもこの鷲のシンボルと共鳴しています。

  1. 美少年ガニュメデスをゼウスのもとへ運んだ大鷲
  2. ゼウスが用いる雷の矢を運ぶ鷲
  3. プロメーテウスの肝臓を食らう鷲

1番目の美少年ガニュメデスをゼウスのもとへ運んだ大鷲は、地上の人間を天界へと引き上げるという鷲の役割を示しています。

2番めの雷の矢を運ぶ鷲のイメージは、ゼウスという神の天啓や信託を伝えるメッセンジャーとしての鷲の役割を示しています。古来より「雷」は神からの天啓や信託を意味しており、占星術では天王星と結び付けられます。

3番めのプロメテウスの肝臓を食らう鷲は、天才性を発揮してこの地上で生きるプロメテウス的な行為は、低次の自我や肉体に対しての自己犠牲や供犠の痛みを伴うことを示しています。

わし座そしてアルタイルのエネルギーは、古代のアラビア占星術や恒星占星術では、炎のようにくだされる神聖なインスピレーションを意味し、特に知性や知能面での恵みを与える星だと言われています。力や意志などの意味もありますが、これらは物理的な力や意志ではなくメンタル面・マインド面での鋭いインスピレーションや叡智です。

このアルタイルのパワーが、火星注がれていますので、今回の火星のエネルギーは、知的・メンタルレベルでの死と再生を促すでしょう。 それは、これまでの私達が全く馴染んだことのない思考パターンを受け入れるということかもしれません。なぜなら、恒星の領域は太陽系外の世界であり、そこからもたらされるエネルギーは人智を超え、太陽系の常識を超えているからです。

その力は、もしかすると私達に苦しみや葛藤をもたらすかもしれません。火星の滞在する水瓶座(ジオセントリック・ヘリオセントリック)の支配星である天王星は、今回の月食時にはMCに合、火星に対してスクエアとなっています。しかし、その痛みと苦しみを感じているのはあくまで低次の自我でしかなく、そこで起きているのは、より高次の姿を表わすための死と再生の火の秘儀伝授なのです。






2018年7月28日の水瓶座満月(水瓶座皆既月食)の火星~7月31日に地球へ最接近

こうして、解体から再構築へエネルギーを切り替え、古いパターンを滅して新しい神性を受け入れるべく蘇りのための力を得て、知的・精神的に覚醒した火星は、7月31日に地球へ最接近します。

7月31日夜9時頃、南東の低い空に堂々と赤い姿を表した火星は、危険で不吉で禍々しいものではなく、私達の内なる火(怒り、ネガティブなパワー、低次の自我、欲望)が洗練され生まれ変わることができるという可能性を見せる象徴なのだと思います。

余裕があればぜひ、この火星を観察してみてください。様々な言葉を尽くさなくても、大きなパワーとエネルギーを受け取ることができるでしょう。

ABOUT ME
高橋ともえ
1981年生まれ。慶應義塾大学ドイツ文学専攻修士課程修了。ドイツ語・英語の通訳・翻訳、メディア運営。訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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