占星術コラム

2018年火星逆行6月27日~8月27日の注意点・注目の日・占星術的な意味・解釈

高橋ともえ

2018年の夏(6月27日~8月27日)、火星が約2年ぶりに2ヶ月にわたって逆行します。この記事では、今回の火星の逆行に関して注意すべき点や注目の日、占星術的な意味・解釈・定義について書いていきます。

この記事の目次

2018年の火星逆行(6月27日~8月27日)のスケジュール

2018年の火星逆行のスケジュールはこちらになります。

2018年火星逆行

  1. 2017年7月28日 火星と地球の衝 このときジオセントリック火星は獅子座4°
  2. 2018年5月12日 山羊座28°火星 逆行ゾーンに入る
  3. 2018年6月27日 水瓶座9° 火星 逆行開始
  4. 2018年7月27日 火星と地球の会合(ヘリオセントリック) このときジオセントリック火星は水瓶座4°
  5. 2018年8月27日 山羊座28° 火星 順行のための留期間に入る
  6. 2018年9月28日 火星 水瓶座4°を通過
  7. 2018年10月8日 水瓶座9° 火星 逆行ゾーンから出る
  8. 2019年9月3日 火星と地球の衝 このときジオセントリック火星は乙女座10°

2018年火星逆行中に注目・注意すべき期間

今回の2018年の火星逆行中には、いくつか注目・注意すべき期間があります。

火星の留(ステーション)期間

まず、火星が逆行開始のために動きが遅くなりほぼ動いていないように見える留(ステーション)の時期(retrograde station)と、順行に戻るべく再び留(ステーション)になる時期(direct station)です。

火星の留の具体的な日程と度数は以下のとおりです。

  • 2018年6月22日~7月3日 水瓶座9度
  • 2018年8月21日~9月4日 山羊座28度

なお、2018年火星の留の期間中に刺激される水瓶座9度と山羊座28度のサビアンシンボルはこちら。

  • 水瓶座9度(サビアンでは10度)一時的であると証明される人気
  • 山羊座28度(サビアンでは29度)紅茶占いをする女性

2018年の夏、この2つの度数域で火星が2週間程度滞在します。この度数付近に出生図の天体を持っている人やアスペクトを受ける天体がある人は注意しましょう。

火星がドラゴンテイル(サウスノード)と合になる期間

火星は、6月27日から8月27日までが逆行期間ですが、その前後に逆行期間に合計3回にわたって火星が通過する度数域(逆行ゾーン)があります。それらの期間を含めると、5月12日から10月8日までが2018年の火星逆行に関わる期間となります。

今回の火星逆行独自の特徴がいくつかありますが、まず、火星が3回にわたってドラゴンテイル(サウスノード)と合になるという現象が挙げられます。※以下の日程はトゥルーサウスノードで計算しています。

  1. 2018年6月8日~10日 水瓶座7°付近で火星とサウスノード合
  2. 2018年7月21日~24日 水瓶座5°付近で 逆行火星とサウスノードが合
  3. 2018年9月26日~27日 水瓶座4°付近で火星とサウスノード合

火星がドラゴンテイルに合になるときの意味は、暴力・闘争・戦争などの噴出と解放、低次の欲望・いさかいの噴出と解放が起きてきます。過去からの因縁を断ち切るための騒動が起きて、そこを焼き切る、というイメージです。

火星逆行中に日食・月食が起きる

また、2018年の火星逆行中には、日食・月食がトータルで3回生じます。

  1. 2018年7月13日 蟹座20°付近で部分日食
  2. 2018年7月28日 水瓶座4°付近で皆既月食
  3. 2018年8月11日 獅子座18°付近で部分日食

これらのうち、特に7月28日の水瓶座4°付近での皆既月食では、火星が月・ドラゴンテイル(サウスノード)に合、太陽・ドラゴンヘッド(ノースノード)が合となり、牡牛座2度の天王星がTスクエアの配置を取る特徴的な星の配置です。また、この7月28日の月食時には、火星と恒星アルタイルが合となります。

※詳しい解釈は別記事で書いています。

2018年7月8日から9月25日まで火星がアウト・オブ・バウンズになる

火星の逆行中と重なるかたちで、2018年7月8日から9月25日まで火星がアウト・オブ・バウンズになります。この時期は、火星の働きが良くも悪くも制限がなく目立った形で出てくると考えられます。

2018年の火星の地球への最接近~2003年からはじまる7回にわたる火星・地球の会合周期の完了

また、2018年の火星逆行中に、火星が地球へ最接近します。火星は、2003年にも地球へ最接近しました。火星と地球の会合周期はおよそ780日ですが、火星が地球へ最接近してから次に最接近するまでの15~17年間の間に、火星と地球は7回の会合周期を繰り返します。

Mars oppositions 2003-2018

2018年の火星逆行中の火星の地球への最接近は、2018年7月31日です。

冥王星の逆行期間と重なる

2018年火星逆行の期間中は、冥王星も逆行しています。

冥王星は火星のハイオクターブ(ハイヤーオクターブ)と呼ばれ、火星の高次の在り方を示すと言われています。2018年6月27日~8月27日の間、衝動的行動、本能的欲望、執着心と恐れ、破壊などの事象が二重に強調されて起きる可能性がありますので要注意です。

他の5天体(+キロン)の逆行期間中と重なる期間がある

また、火星逆行期間の2018年8月8日~8月19日は、水星、土星、天王星、海王星、冥王星、さらに小惑星キロンの逆行期間と重なります(上記でも書いた8月11日の獅子座日食もこの期間中です)。この期間は2018年の天王星逆行期間の中でも特に注意すべきときとなります。

火星逆行の占星術的な意味・象徴・解釈と注意点

古来より、火星は東西各文化圏で「戦いの星」と呼ばれ、戦争や闘争、紛争、飢饉や自然災害等を引き起こす凶星と呼ばれてきました。同時に、「軍神の星」でもあるので、戦いに勝利する、成功するための行動力やリーダーシップも象徴しています。古代では剣などの武器を表しましたが、現代では、言論を武器とした弾劾なども火星の象徴する内容と言えるでしょう。

火星が逆行する時期は、およそ780日の周期で動く火星が地球に最も近づく時期になり、火星が太陽とオポジションになる時期も含みます。

逆行のアーキタイプ(意味・象徴)について、進化占星術では「逆行する天体が持つ通常の意味や象徴に疑問を突きつけることで、より深いレベルでその天体の意味や象徴を理解しようとする衝動」だと考えます。そのため天体が逆行するときは、通常よりも内省的な現れ方や、通常とは違う現れ方をすると言われています。

つまり、この火星が逆行する時期=火星が地球に最も近づく時期=火星が太陽とオポジションになる時期は、「火星が、自らの意味・象徴を『これでいいのだろうか?』と省みながら、太陽が象徴するできごとに真っ向からNOを突きつける・対抗しようとするエネルギー」が高まる時期だと考えられます。

たとえば、太陽=時の政治家、政権、皇帝・王と解釈すると、こうした政権を握っている存在に対して、通常の火星的なやり方とは違う方法でNOを突きつける衝動が高まるとも解釈できます。

実際、中国では、火星が接近するときには、地上の政治家(皇帝)が悪政や悪事を働いていて政権交代するようなときは、それに先立って火星の精霊が童子(子ども)の姿をとって地上に現れ、予言的な内容の童謡を流行らせると言われています。火星というと戦いや闘争をイメージしますが、ここでは火星の力は、童子の言葉の力として表現されてます(通常コミュニケーションは水星が象徴すると考えられますが、水星は思考の力、火星は発話の力であるとシュタイナーは考えていますので、火星の意味の中には雄弁さも含まれます)(参考:古代中国の火星人)。

また、太陽=高潔さ、使命、天命をバージョンアップさせるために、まるでお試しのように争いや諍いなどのチャレンジングな出来事が起こると解釈することもできます。

古来から火星が接近する時期に天変地異や騒動や争い・諍いが起きやすくなるのは、そうした一見ネガティブな出来事を通じて太陽が司る「光」を洗練させ磨き上げるためでもあるといえます。火星が地球に接近する時期は、自分本来の生き方の方向性や目的を「試される」と感じるような出来事が起きやすい時期とも言えます。ただし、これらの一見ネガティブな出来事を試金石としてバージョンアップさせるチャンスでもあると考えられます。
 

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高橋ともえ
高橋ともえ
星読み風水師
1981年生まれ。 魂の可能性を緻密に描き出すドイツ系西洋占星術と陰陽五行説に基づく日本の卍易風水を組み合わせて「魂の高揚感を地に足をつけて楽に生きる」お手伝いを講座やセッションを通して提供しています。 訳書に、『ヒーリングエンジェルシンボル』(ヴィジョナリーカンパニー)、『四気質の治療学』(フレグランスジャーナル)がある。詳しいプロフィールはこちらから。
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