先日から10年単位での記憶がよみがえってきていて、その流れの中で、瀬織津姫(せおりつひめ)のことを思い出しています。
瀬織津姫はいろいろな人がいろいろなことをおっしゃっていますが、私がこの名前を聞いたときに初めに思ったのは、
「せおりつ」=「瀬に降りた」
の意味ではないか?ということです。※「つ」は古語で完了形を表しています。
つまり、瀬織津姫は何かが降りてくる常に動き続けている水(瀬とは川の浅瀬で水が常に変化し続けている場所なので)を司る女神様なのではないかということです。
では、瀬織津姫の「瀬」に降りてくるのは何なのでしょう。それは、瀬織津姫が天照大神とセットで語られるように、太陽(光)のことなのですよね。
でね、瀬織津姫の別名として、天道日女(あめのみちひめ)という名前がある、ということを昔ある方に教えていただいたことを思い出しました。
天の道とは、ここでは太陽の軌道、ある意味では黄道のことです。つまり、太陽神とその太陽神の働きが具体的に行われる場という関係性が、ここでもエコーのように繰り返されているんですよね。
地上では太陽の光を抱いている水、天界では太陽の軌道(場)そのもの、というのが瀬織津姫のイメージです。あるいは、男性性のエネルギーを受容する女性性と言ってもいいかな~。
ただしその「受容」というのは、ただふんわり優しいというような類のものだけではないんですよね。
なぜなら、瀬織津姫の「水」は、動かない水ではなく、常に変化し続ける水だからです。
瀬織津姫の神名の中に入っている「瀬」ですが、実際に川を観察すると、「瀬」というのはとても軽快で明るいせせらぎでもあり、突然急峻な流れになって足元をすくわれる危険性もはらんだ場所であると気付きます。
だから、瀬織津姫=清らかな水の女神というイメージを持たれたりしますが、「瀬」が持つ急激な変化や危険というある種の闇の側面もまた、無視できない要素だと感じています。
なので私にとっては、瀬織津姫は、水の優しさと恐ろしさの両方を知っていて、そのギリギリの境目で凛として遊んでいるようなイメージのある女神です。ただ清いだけではないある種のすごみがあると思うのですよね。
そしてまさにこういうすごみのあるところが、一般的な神道の世界の中での瀬織津姫の扱い、つまり、祓戸四神の一柱として大祓祝詞などで出てくる浄化の女神としての働きにつながると感じています。
先日、アキランデシュヴァリのことを書きましたが、瀬織津姫もまた、常に壊れている(常に変化している)という意味ではこのアキランデシュヴァリの側面を持っていますよね。

個人的な感想ですが、封印された縄文の女神だとか、瀬織津姫を復活させようとか守ろうとか、瀬織津姫は汚いものと関連する祓いの女神にさせられているけれど本当は違うんだとか、そういう光の方向だけに瀬織津姫を関連付けようとする逸話が色々語られていますが、逆にまさに闇歴史(汚さや穢れとの関連性)もまた瀬織津姫のエネルギーの欠かせない一つの構成要素として含まれているのではないかと感じています。
そして、その点がまさに、マグダラのマリア(マリーマグダレン)と通底するところなんですよね。

最近、マグダラのマリアが娼婦であるという負のイメージのなすりつけは6世紀になってから始まったことで、実は娼婦ではなかった!!ということがキリスト教の世界の中でも正式に認められつつあるようですが、マグダラのマリアとして生きた女性は、様々な前世を生きてきたはずなので、その前世のエネルギーの中には確実に娼婦としてのエネルギーも入っているよな、と思います。
よって、マグダラのマリアの聖女としての側面を崇め奉り過ぎると逆に本質的なところが見えにくくなる気がします。これはまさに、瀬織津姫は清らかな女神だと考えすぎることで本質が見えなくなるのと同じだと思います。
えと、何が言いたいかというと、こう言う汚辱から清浄まで実に広い振れ幅を持っているからこそ、太陽の光を様々な形で受容し、真っ白な光だけではなく、様々な色彩を広げることができるのが瀬織津姫の持つ女性性の質なのではないかということです。
繰り返しますが、「瀬」は変化し続ける水なので、一定ではなく、優しい時も危険な時もあり、常に動いているところに本質があります。そのような場所そのものが瀬織津姫なのではないかなと感じています。
だから、傷ついた女性性と関連付けられる瀬織津姫ですが、その要素もまた彼女の神性の表れの一つなんだろうなと感じています。
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