日本古代の転生での魄(はく)を回収する旅。その2~奈良の旅と三輪山での夢
19歳のときに訪れた出雲大社と松江旅行の続きです。
その後、様々な紆余曲折を経てドイツに留学したり就職したり、松江旅行のときに付き合っていた人と別れたり、色々波乱万丈な人生の局面を経て、私は再び日本の古代に戻ってくることになりました。
それは、2008年、ちょうど転職するときにぽっかりと空いた1か月半のお休みを活用して、2泊3日の奈良への旅に出かけたことです。
それまでどちらかというとヨーロッパ一辺倒で日本国内にはそれほど関心がなかった私ですが、急にポンと思いついたんですね。
「桜の季節の奈良を訪ねよう!」と。
・・・この旅は、のっけからやや劇的なことがありまして(笑)
4月の桜の季節なのに、東京から京都へ向かう新幹線の中で台風レベルの暴風雨になったの!
(スピ的な解釈で言うと、龍がついてきたということかな?(笑))
まあ、京都についたらすっきりと晴れてくれましたが、今でもあの尋常じゃない雷雨はおかしいよなと思うレベルでしたね・・・。
京都から奈良へ向かった私たちは、山の辺の道を母と二人で歩いたのですが、山の中に咲く桜の美しさを堪能しつつ、桜井へ入りました。
桜井・・・そう、三輪山です。
三輪山にやってきて、大神神社と檜原神社に参拝して感じたのは、何かこう、出雲大社と同じ匂いです。
なんというか、何かを隠しているような感じ。無言の圧を感じるような、そういう感覚です。
大鳥居とか本殿そのものよりも、私自身は薬井戸のある狭井神社を見たとき、「あれ、ここは本来はこの神社(狭井神社)が三輪山のメインの神社のはず」という不思議な感覚がありました。
うーん、なんか変な場所だなあと思いつつ、その日のお宿は知る人ぞ知る有名なペンション、サンチェリーさんに。
>>>サンチェリー
1日目、ずいぶんと寒い日であったのに、そして同室で寝ていた母は涼しくて静かだと言っていたのに、なぜか私だけは暑くて寝苦しく、汗をかいていました。そして、バタバタと誰か人が動いているような感じがしていました。なんとなく「赤」「オレンジ」の色の感覚がずーっとしていました。
そして、木の柄に金属の刃先のつきた槍をもった、兵士の姿が思い浮かんできたの。結構素朴な鎧と兜を身につけていたので、古代とか結構ふるい時代の兵士かな~と思えるイメージでした。そしてその兵士たちに、おそらく、胸骨の辺りをその槍で「刺されたというよりは砕かれた」という感覚があって眠れなかった。
2日目は飛鳥を散歩してきました。甘樫の丘に行き、その後飛鳥寺などを巡って、高松塚古墳などを見てきたのですが、そこにあった資料館で何気なく、「蘇我氏と物部氏の戦い」というアニメーション資料を見ていたところ、その中に出てくる兵士の姿が、昔私が見た兵士のビジョンとそっくりだったの。どこまで時代考証が正しいのか分かりませんが、本当にまったく一緒といってもいい感じの姿で!
・・・結局、2日目の夜も、寝苦しくて漠然とした恐怖感で目が覚めました。相変わらず汗をかいていました。なんとなく「火事」というイメージが沸いてきました。
それと、奈良旅行の間じゅう、風邪を引いているわけではないのに断続的に咳が出ていたのも本当に不思議で・・・。
色々な土地に旅行したけど、こんなこと今までなかったというくらいの強烈な体験でした。
懐かしさと苦しみの両方が襲ってくる土地。
正直これまでの人生でどの土地を旅していても、こんな感覚になったことはなかった。
三輪山の周りには何かある。でも、何かその蓋を開けるのは怖い。そんな心残りを感じた私は、一気に古代日本や神社へと傾倒していきます。
具体的に言うと、この三輪山周辺の様々な古代の土地を、まるで三輪山の外堀を埋めるように尋ねるようになったのです。
これがちょうど2008年の春のことでした。