1つの秘儀を成立させるために、密かに世界各地で準備されている数々の秘儀もある
ここ最近、折紙(折符)が気になっていて、古神道の本を読んだり、講座を受講することを考えたりしています。以前も少し習ったことですが、折紙は日本ではひめごと=秘事=姫事として、女性経由で伝承されてきた文化なのですよ。
で、こちらの本を買ったのですが、
意外と今でも継承されているいろいろな折り方のことが書いてあってすごく面白かったです。
さて。その本の中に、折紙とは直接関係ないけれど、ほほう!という内容のことをが書いてありました。
それが、ちょうど崇神天皇~垂仁天皇の時代に、天照大神を宮中ではなく別の場所にお祀りする必要があるというご神託を受けて、豊鍬入姫命からはじまって姪の倭姫へと、お祀りする場所を求めて「伊勢」の場所が点々としていた約87年のことです。
最終的には、私たちが今伊勢神宮として知っている伊勢市の五十鈴川近くに天照大神がお祀りされることになるのですが、この伊勢神宮の地を定めるようにと倭姫にご神託が下ったのが、垂仁天皇の治世25年とも、26年目ともいわれています。
これ以来、太陽神天照大神を皇女が斎宮としてお祀りするという伝統が確立します。
以前、奈良の橿原で神武天皇が日本という国を建国したという話を書きましたが、
この神武天皇の建国を紀元前660年とすると、この垂仁天皇の御代26年というのは、紀元前4年になるのです。御代25年であれば、紀元前5年ですね。
なお、シュタイナー的なイエスは2人いる説を私は信じていますが、アストロゾフィー系の人の星の研究によると、紀元前6年に2人のイエスが相次いで誕生したともいわれています。
シュタイナー的にはキリストは太陽ですから、日本で太陽の神である天照大神に関する重要な出来事と、遠く離れたイスラエルで2人のイエスが誕生したのが同じ時期だというのはすごいシンクロですね。
ゴルゴタの秘儀はシュタイナーのアントロポゾフィー運動では最重要の秘儀ですが、その1つの秘儀の裏側では、世界の別の場所で、まったく違う文化圏の中でも、何らかの秘儀的な準備がなされているということは忘れてはならないことだなと思います。
なお、ここで「だから日本は特別」と言いたいわけではなくて、日本でこの時期太陽に関する重要なイベントがあっただけではなく、世界の別の土地でも同じように重要なイベントがありました。
シュタイナーが指摘していることですが、ゴルゴタの秘儀の起きた頃、遠く離れたメキシコでも同様に、同じような太陽の秘儀参入者による秘儀がなされ、それによって(間接的に、しかし霊的な直接的に)ゴルゴタの秘儀を支えるというイベントがありました(GA171)。
それが、ウィツィロポチトリ(Vitzliputzli)と呼ばれる処女から生まれた太陽の秘儀参入者が、アーリマン的な黒魔術師と3年にわたる苦闘を経て勝利するというイベントです。
多分、メキシコや日本だけではなく、世界の様々な場所でこういう形でゴルゴタの秘儀と連動する太陽の秘儀があるんじゃないかと思います。
それにしても、シュタイナーの言ったことを単なるアンソロジーとしてまとめるだけなぞるだけの研究だけではなく、シュタイナーの与えてくれた世界理解や予言をもとに世界の中にその証左を探していくような研究がこれからアントロポゾフィー運動の中から出てくると面白いのだけどなあーと思います。